日本テレビで放送される長寿番組「行列のできる相談所」に、何度目かの打ち切り情報が出ている。番組を巡り様々な騒動があっただけに、これまでも何度か打ち切り情報が飛び交ったが、今回ばかりは深刻だとか。
「裏番組としてスタートした、『有働タイムズ』(テレビ朝日系)が大きい。文字通りフリーアナ・有働由美子の冠番組で10月6日が初回。日テレは初回放送に合わせ二宮和也が出演する『ニノさん』の特番をぶつけ攻めましたが、『有働タイムズ』は世帯視聴率10.8%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)で勝った。テレ朝は、今後も『有働タイムズ』を強くプッシュする方針のようで、さらなる視聴率アップも見込まれ、『行列のできる相談所』はこれまで以上に視聴率が悪化しかねません」(スポーツ紙記者)
「行列の―」は、TBS系の日曜劇場も裏番組であり、ここ最近では世帯平均で6%台の視聴率が続いている。TVerのお気に入り登録数も17万前後で増えることがなく、見逃し配信でも人気がない番組となっている。しかも、宮迫博之、渡部建、フワちゃんなど、レギュラー出演者がいろいろとトラブルを起こし続けるなど、テレビ業界では「呪われた番組」と呼ばれる始末。ここ数年は、当初、番組名も「行列のできる法律相談所」だったころのメイン企画だった法律相談はほとんど無くなり、グルメネタやランキング企画をメインで放送するなど迷走を続けている。
そんな事情もあり常に打ち切りが噂されていたのだが、今回の「有働タイムズ」の勢いを受ける形で、番組整理に入ったとの情報まで飛び交っているのだとか。
「それに追い打ちをかけるのが、総選挙の投開票です。『有働タイムズ』は、10月27日に、恒例の『選挙ステーション2024』から引き継ぐ形で、選挙速報を放送する予定です。番組には、歯に衣着せぬ発言で人気の玉川徹氏も参加するそうで話題になることは必至。今回の選挙報道でさらに視聴者を増やしそうですし、『行列のー』は大ピンチを迎えるでしょう」(民放関係者)
2002年から放送がスタートし、かつては2桁視聴率が当たり前だった同番組だが、日テレ社員も意外と冷めた目で、「打ち切りの噂」を受け止めているとか。同局にも出入りする、制作会社スタッフが内情を明かした。
「かつては、視聴率が高かったので様々な一流俳優や歌手が宣伝で番組に出演した。ただ、最近では宣伝効果がないからと、『行列のー』に出演を嫌がる有名人も多いそうです。それに、ここ最近のネタは都道府県魅力度ランキングやアニメ推しキャラGPなど、既視感がすごい。ライバルが強力で視聴率が取りづらい枠ではありますが、このまま『行列のできる相談所』を放送するくらいなら、若手にチャンスを与えてほしいというのが、日テレ社員も感じているところらしいですよ」
それにしても、同番組の「初代所長」を務めた島田紳助氏はこんな状況にどんな思いでいるだろうか。
(渡邊伸明)