放送中のNHK朝ドラ「おむすび」は、10月29日現在、ヒロイン・結(橋本環奈)が6歳の時に体験した阪神淡路大震災を回想するシーンがドラマの大半を占めている。その間に舞台となっている福岡県糸島で結(橋本)が一緒に暮らしている米田ファミリーのおばあちゃん・佳代への苦言を述べさせてもらいたい。
宮崎美子演じる佳代だけが、ほかの登場人物たちとはまったく違い、まるで学芸会の子どもが演じる老婆のようだと感じている人はいないだろうか。わざとしゃがれた声を出し、時には腰をまげてよたよたと歩く宮崎は、取って付けたような「THEおばあさん」の演技を初回から崩すことなく続けている。
なぜだ?宮崎は多くのクイズ番組に出演し、その頭の良さを広く知らしめて来た。そんな宮崎なら、登場人物の中で自分1人だけが「浮いた演技」をしていることに気付いていないとは考えにくい。演出部も宮崎のあの演技に「宮崎さん、その演技はちょっと…」と誰も指摘していないのだろうか。
なぜだ?宮崎演じる佳代は、北村有起哉演じる聖人の母で、聖人は昭和52年3月(1977年)に高校を卒業したという設定だから、昭和33年か昭和34年(1958年か1959年)生まれということになる。ドラマで佳代が登場しているのは2004年だから、息子の聖人は45歳か46歳の時のこと。もしも佳代が23歳で出産していたとすれば68歳か69歳という計算になる。そのくらいの年代の人は、25歳で結婚していないと「行き遅れ」と陰口を叩かれていたというから、23歳で出産していてもおかしくないはずだ。
宮崎の実年齢は65歳だから、そこまで年上のキャラを演じているとは言えないだろう。2020年に61歳だった宮崎は、デビュー40周年を記念してセパレート水着姿を披露して「ピカピカに光っている」と話題になったことは記憶に新しい。
自分自身と似たような年齢の佳代を、なぜあそこまで「THEおばあさん」として演じているのか、ご本人に50文字以内で教えてもらいたい。
(森山いま)