2025年下半期放送のNHK朝ドラ「ばけばけ」でヒロインの小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・松野トキ役に高石あかり(※高=はしごだか)が2892人の中からオーディションで選ばれた。
12月で22歳になる高石は、放送中の深夜ドラマ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」(テレビ東京系)で伊澤彩織とW主演。「黒髪のほう」の殺し屋・杉本ちさと役をイキイキと好演しているから、演技力に不安はまったくない。むしろ不安なのは、夫の小泉八雲を誰が演じるのかということだ。ネット上では、NHKで重宝されている村雨辰剛ではないかと予想する声がもっとも多く、次に多いのが城田優ではないかとする声だが、どちらも「違う気がする」という声が多いことを忘れてはいけない。
そこで私が推したいのは、ウエンツ瑛士と間宮祥太朗だ。史実として、日本に帰化して小泉八雲となったハーンは、アイルランド出身の軍医の父とギリシャ・キシラ島出身でアラブ人の血も入っているとも言われている母との間に生まれた、外国人にしては身長が低い男性だったという。
朝ドラ「ばけばけ」でモデルとなる八雲の妻・セツは、八雲より18歳も年下だったというから、現在39歳のウエンツでも現在31歳の間宮でもおかしくない。ウエンツは2018年から1年半、演技の勉強をするためにイギリス留学したというのに、その結果を披露する場がこれまであまりなかったように思う。
ウエンツの容姿を今こそ活かせるのが八雲役ではないだろうか。実写映画「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズで主人公の鬼太郎役を2度演じたことがある事実より、「ウエンツって来年下半期放送の『ばけばけ』で小泉八雲を演じるんだって」という根も葉もないデマのほうが、世間は信じてくれそうな気がする。
一方の間宮は、映画「テルマエ・ロマエ」で阿部寛が古代ローマ人を演じたように、その端正な顔立ちで八雲役を演じたら、かなり平日の朝の食卓に笑顔が増えると思う。間宮は2018年上半期放送のNHK朝ドラ「半分、青い。」でヒロインが一時だけ結婚する夫役を演じたが、あまりイメージの良くないキャラクターだったので、八雲役でリベンジしてほしい。
さらには、主演作は多いのに「ナンバMG5」(フジテレビ系)以外に良作と呼べる代表作が見当たらないので、「ばけばけ」が良作な代表作になってくれたらいいなと思う。
2025年上半期放送の「あんぱん」では、やなせたかしとその妻である暢(のぶ)をモデルにした柳井嵩を北村匠海、その妻であるのぶを今田美桜が演じる。この組み合わせに世間はまったく不安を感じていない。はたして同年下半期放送の「ばけばけ」で八雲役を演じるのは誰か。どうか不安な気持ちになるキャスティングではありませんように。
(森山いま)