11月7日に第4話が放送される松本若菜主演ドラマ「わたしの宝物」(フジテレビ系)が、配信を中心として話題を集め大人気だ。
夫以外の男性との子どもを偽って育てる「托卵」がテーマのドラマで、第1話の見逃し配信は放送後1週間で333万再生を突破。TVerのお気に入り登録数は100万を超え、秋ドラマではトップの成績を更新し続けている。キー局編成担当者が作品の魅力を明かす。
「今年の夏ドラマ『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)で一気に女優としてブレイクした松本が続けての主演作で、しかも人気グループ・Snow Manの深澤辰哉と演技派の田中圭との共演と話題性が高い。若い世代の視聴者が多く、視聴率こそ振るいませんが、見逃し配信では今のところ大成功。托卵という、これまであまり取り上げられなかった不倫の形を提示しているのも斬新で、女性視聴者を虜にしています」
ところが、第3話の放送が終わった時点で視聴者の反応に“異変”が起き始めているという。そこまでの物語の流れを振り返っておくと、松本扮する主人公・神崎美羽の夫・宏樹を田中が演じ、深澤は幼馴染の冬月稜(ふゆつき・りょう)役だが、この冬月と美羽は、一夜限りの不倫関係となり、結果として美羽は妊娠する。
ちなみにエリート商社マンの宏樹は、ストレスから妻に暴言を吐き続けるDV男として初回は登場。最低のクズ男として妻をいたぶり続け、結果的に冬月に妻を寝取られるみっともない旦那となっていた。しかし、第3話で美羽が女児を産むと改心。いきなり良い人にキャラ変したのだ。
「冬月は、フェアトレードを行う会社の経営者で、第1話では、海外のテロに巻き込まれ死亡したように思われる展開でした。ただ、第2話で生きていることが判明し、日本に帰国してきます。そのタイミングで宏樹は妻に女児が生まれたことに父としての自覚が芽生え、DV夫の態度が一変するわけですが、田中の演技力は相当なもので、視聴者は一気にその魅力に引き込まれています。SNSでは、女児の本当の父親である冬月に帰ってきてほしくないという書き込みが続出。これまでは“優しい冬月”を演じる深澤を称賛するコメントが多かったんですが、ファンも多い田中が巻き返しをした形になっています」(民放関係者)
いつの間にか嫌われ役に変貌した冬月。だが、演じているのがトップアイドルの深澤で、心配する声もSNSでは出始めている。
「第3話で、帰国した冬月は美羽に会うために思い出の場所を巡り、ラストで偶然2人は再会。ただ、若干強引な設定だっただけに、冬月がストーカーみたいに見えるという批判的なコメントが多くなってきたんですよ。そもそも、幼馴染とはいえ既婚者の美羽を寝取っているわけで、潜在的に冬月にいい印象を抱いていない視聴者も多かった。さらに、今後の展開では、本当に冬月がストーカーと化し、夫婦の関係を壊す最低な役になるのではないかとの考察も出始めています。かなり批判を受けそうな役になったら、演じている深澤の人気まで落ちないか、心配するSnow Manファンも見受けられます」(スポーツ紙記者)
当初はDVに悩む主人公を救っていたはずの冬月は、第4話以降で悪いほうに豹変してしまうのか。だとしたら、そんな難役を深澤はしっかりと演じ切れるのか。いろいろな意味で、最後まで見逃せないドラマになりそうだ。
(渡邊伸明)