人気バンド「DREAMS COME TRUE」のベース・中村正人が、少なからぬアーティストが感じたことがあるであろう“モヤモヤ感”について触れ、音楽ファンの間で波紋を呼んだ。
12月7日に行われたデビュー35周年を記念するライブツアー「DREAMS COME TRUE 35th Anniversary ウラワン 2024/2025」の愛知公演で、中村は同ライブの終演後、自身のXにて、「色々ご都合おありなのはお察ししますが最後のご挨拶の途中でどんどんお帰りになる多くの皆様のお姿を拝見すると『ああ、そんなにライブがお気に召されなかったのか』と深く反省する次第です」と投稿。最後の挨拶の途中で帰宅するファンに対して、遠回しに苦言を呈したのだ。
投稿は後に削除されたもののXでは「途中退席」「ドリカム」などのワードがトレンド入り。ドリカムファンだけでなく、音楽ファンの間でも議論が交わされる事態に発展している。
「好きなアーティストのライブなら、誰しも可能な限り最後まで見ていたいものですが、やはり遠方から来場したファンなら、帰路のことも考え、早めに会場を後にしなければいけないケースも多く、今回の投稿は中村はあまり同情を得られていないようです。だいいち、この日の会場は、中部国際空港直結の「Aichi Sky Expo」(愛知県国際展示場)でした。空港の利用者なら徒歩5分という立地ですが、新幹線利用客なら最寄り駅までの徒歩時間も含め、名古屋駅まで40分はかかります。乗り継ぎが多いような地方に住んでいる人なら、公演中も帰りのことで頭がいっぱいになっているなんてこともありますからね。仮にライブが終演時間通りに終わっても、規制退場のアナウンスがかかってしまい、それに素直に従った結果、帰宅難民になってしまってはシャレにもなりません」(エンタメ誌ライター)
5月にはアイドルグループ「King&Prince」が山口県山口市阿知須の山口きらら博記念公園で花火イベントを行うも、終了後に帰宅しようとしたファンの一部が新山口駅からの最終便の新幹線に間に合わず、約1000人が駅で一夜を過ごすことになり、大きな話題に。
「それこそファンたちが今回の中村の苦言を聞き入れ、次回以降のライブで最後の挨拶までしっかり聞いて帰宅した結果、帰宅難民が出てしまったとなれば、中村も責任はとれないでしょうし、どっちにせよ、深く反省するハメになるでしょうからね。今回はライブ後に感情的になって投稿してしまったのかもしれませんが、投稿を削除していることから、中村も遠方ファンの気持ちを汲み取れてなかったと反省しているのではないでしょうか」(前出・エンタメ誌ライター)
参考までに言えば、2013年に日産スタジアム(横浜市)で行われたAKB48グループの選抜総選挙では、こんな“悲劇”があった。
当時HKT48に在籍していた指原莉乃が、前回1位だった大島優子を上回り、初の1位に輝いた。しかし、7万人オーバーのファンが来場していたこともあり、帰りの混雑を見越してか、はたまた指原の1位が不満だったのか、指原のスピーチ前にもかかわらず、多くのファンがぞろぞろと帰宅する悲惨な事態が起きている。その時の指原が受けたショックは今回の中村の比ではなかったはずだ。
もっともデビュー35周年のドリカムであれば、このような経験は初めてではないようにも思えるが、今回はいつにも増して途中帰宅するファンが多かったということだろうか…。
(本多ヒロシ)