またしても松本若菜演じる美羽の「口の軽さ」にびっくりしてしまった。12月12日放送の「わたしの宝物」(フジテレビ系)第9話で、宏樹(田中圭)から「すべてを話してほしい」と言われた美羽は、冬月(深澤辰哉)が亡くなったという誤報から出産を決意。出産後に冬月が生きていることを知り、冬月に迷惑をかけたくないから、この事実は冬月には明かしていないと告白。
さらに、宏樹から聞かれてもいないのに「宏樹がつけてくれたあの子の名前…母子手帳に挟んであったししゅうのしおりは、彼(冬月)との思い出が詰まったものだった。あの子の名前考えてくれた時、本当は断らなきゃいけなかったんだけど、断ることができなかった。本当にいい名前だと思ったから」と自分からペラペラ話し「本当にごめんなさい」と謝罪。それを聞いた宏樹は「話してくれてありがとう」と答えたのだが、この夫婦はどうかしているのではないだろうか。
特に美羽は第7話でも、もう長くは生きられないとわかっている病床の母・かずみ(多岐川裕美)に、自分が産んだ娘は「宏樹さんの子どもじゃないの」と唐突にカミングアウト。その口の軽さと「言っていいこと、悪いこと」の判断力に疑問を感じる頭の悪さに驚かされたが、第9話でもまた、口の軽さを思いきり発揮したと言えるだろう。
そんな女の告白に、「話してくれてありがとう」と宏樹は感謝していたが、宏樹が聞きたかったのは「なぜ冬月と不倫に至ったのか」ではなかったのか。私が宏樹なら美羽に対し「このオンナ、話が通じねぇな」と感じ、嫌味を込めて「ありがとう」と言うかもしれないが、田中圭演じる宏樹は、きちんと感謝している演技をしていたから、非常にモヤモヤする。
12月19日に最終回を迎える今作だが、美羽と栞が2人だけで生きて行くことになっても、宏樹か冬月と一緒に生きていくことになっても、モヤモヤは増大するだろうな…。
(森山いま)