和食に欠かせないご飯と味噌汁などの汁物ですが、実はこの2つは配膳する位置が決まっています。もちろん、家庭や地域によってルールは異なりますが、日本では伝統的にご飯と汁物を次のような形で配膳するのです。チェックしておきましょう。
■ご飯と汁物の正しい配膳位置ってどこ?
農林水産省のページでは、日本に古来から伝わる“ご飯と汁物と魚の正しい配膳位置”が紹介されています。向かって手前の左にご飯、手前の右に汁物を置きます。ご飯は左手で持つ時間が一番長いことから、左手に一番近い位置に置くそうです。汁物はこぼさないように取りやすい位置に置いているとのこと。そんな理由があったんですね。
また、焼き魚などの主菜は右奥、左奥には煮物などの副菜を置き、真ん中には漬物やお浸しなどの副菜を置くのが基本となっています。ちなみに、魚は頭が左、腹が手前にくるように盛り付けます。頭がない切り身の場合は、幅の広いほうを左にして、皮がついている側面を向こう側にして盛り付けるのが正解なんだそうですよ。
■関西では配膳位置が違う!?
ところで、ご飯と汁物の位置は関西では異なるといわれています。関西地方では、ご飯の位置は左手前ですが、汁物は左奥に置くのが一般的。つまり、ご飯と汁物が左側で縦方向に並ぶのです。
理由はいろいろな説があるようですが、一説によると、関西ではボリュームのある主菜を提供する傾向があり、大きいほどよいという考え方があることから、手前に置くことで見映えをよくしているそうです。また、右手前に汁物を置くと、主菜に箸を伸ばすときに汁物の器に引っかかってこぼしやすいからという説もありますね。