漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」(テレビ朝日系)で準優勝したお笑いコンビ・バッテリィズにブレイクの予感を感じている。2017年コンビ結成、今回が初めての決勝進出となった。明らかに「養殖ではない天然」を感じさせる“エース”と、「巧みな猛獣使い」と呼べる“寺家”の2人が、私の中では「今年のM‐1」の優勝コンビだった。
今回が初めてのお笑いコンテスト審査員となったお笑いコンビ・オードリーの若林正恭は、バッテリィズがファーストステージで披露した「偉人の名言」をネタにした漫才に対して95点をつけ、「小難しい漫才が増えてくる時代の中で、なんかワクワクするバカが現れたなと。日本を明るくしてくれそうで。寺家さんが、漫才のリズムをキープする腕も確かだなと思いました」とコメント。私も同意見だ。
ネタに登場した天文学者のガリレオ・ガリレイに「(体形が)細そうすぎやろそれは~。名前にガリ2個はキツいぞ」、宇宙飛行士のユーリイ・ガガーリンにも「細そすぎるて~」と発し、「X」では「#細そうすぎ」と書き込む人が発生。「細そうすぎ」という言葉のパンチ力に心をつかまれた人が、私の以外にもこんなにいるんだとうれしくなった。
ドラマ好きとしては、今年7月期放送の松本まりか主演ドラマ「夫の家庭を壊すまで」(テレビ朝日系)のエンディング曲である通称「ガリレオの曲」ことSARMの「高級フレンチよりあなたとつくるフレンチトーストがすき。」を思い出し、もしこのドラマが現在放送中だったら、「細そうすぎ」がもっと多くの人の心に響いたのではないかと少し残念な気持ちになった。
それでも、バッテリィズは「M‐1」が放送された翌日の23日には仕事のオファーが約50件あったというから、今後の活躍が楽しみだ。
(森山いま)