12月29日放送のスペシャル単発ドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)で、連ドラの頃と同じく”そこにいるだけでかっこいい”世界トップのフードインフルエンサーであるリンダ・真知子・リシャールを好演した冨永愛。真っ赤なロングドレスに身を包んだ冨永演じるリンダは、登場しただけでそれまでドラマに漂っていた「日常」を忘れさせてくれた。
視聴者からはネット上に「やっぱり冨永愛はかっこいい」「登場するだけで空気をガラリと変えちゃうよね」などと冨永の存在感を称賛する声が相次いでいる。が、1月9日からスタートする香取慎吾主演ドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」(フジテレビ系)では、香取演じる主人公・大森一平の中学、高校時代の後輩で、地元で暮らしながらイタリアンカフェを経営する「一般市民」を演じる。
はっきりとモノを言うタイプで、中学時代から男女問わず人気者。そして、自身は子どもを産まない選択をしているが、一平(香取)の育児や家事を支える存在になっていくキャラクターだというのだが、ネット上にはすでに心配する声があがっている。なぜなら「冨永は一般市民を演じられるのか?」という疑問と、なぜ「グランメゾン東京」をうっすら想起させてしまう「イタリアンカフェの経営者」という職業設定にしたのかという疑問が、多くの人々の脳内に思い浮かんでいるからだ。
「ハマリ役だった」と称賛されているNHK版男女逆転「大奥」での“暴れん坊将軍・徳川吉宗”も、「グランメゾン東京」でのリンダも、「一般市民」ではない。「稀有な人」だからこそ冨永演じて成立させてくれていたのに。「演じる役の幅を広げる」なんてことは、もはや冨永には必要ないと思うのだが、どうなるだろうか。
(津島修子)