Q:2歳半の男の子のママです。朝から体調が悪く体がだるい日がありました。でも、息子がいつものようにじゃれてくるので、思わず「うるさい! あっち行け!」と言ってしまいました。そのあと、息子はビクビクしながらこちらの様子をうかがうようになってしまいました。
A:自分の体調が悪いときに、子どもに向かってつい心ないことを言ってしまうことはよくあることです。たいていのお母さんは、“あんなこと言わなきゃよかった。大人げなかった…”と、後悔しています。具合が悪くても、いつもと同じように子どもの相手をしてあげなくちゃ…と無理をしても、心身がついていかなくてイラついてしまったのでしょう。
子どもは親の様子がなんとなくいつもとは違うことを敏感に感じ取り、不安になっています。その漠然とした不安をどうにかしたくて、うるさくつきまとうことがあるのです。
こんなときは「ママ、今日は頭が痛いから、ちょっとお休みしてもいいかな?」と、子どもと向き合って対話をすれば、子どもはお母さんの状態を理解し、気遣うことができます。そして、子どものできる範囲で具体的なお願いをしてみてください。
たとえば、「少しの間、静かに本を読んでいてくれるかな?」などです。子どもが言うことを聞いてくれたら、「静かにしてくれありがとう。おかげでママはお休みできたよ」と褒めてください。
ママから拒絶されても、その言葉に傷ついても、ママの近くにいたいと思うのが子ども心です。話しかけたらまた拒絶されるのではないかとそばに寄れず、戸惑っていたのでしょう。子どもは、表情を読むのはもちろん、空気も読んでいるということを、忘れないようにしましょう。
お母さんだって気分が悪いときがあって当然です。もしもそのときの感情にまかせて怒ってしまったら、優しく抱きしめて「さっきはごめんね。ママ頭が痛かったから間違ったことを言っちゃった」と説明して、子どもに謝りましょう。
自分がどれだけ子どもを愛していて、大好きで、大切な存在なのかを言葉で伝えてください。
(監修・ストレスケア日比谷クリニック 酒井和夫院長/取材・文 李京榮)