年齢を重ねると、ちょっとした贈り物を社内の同僚に配る女性も増える傾向に。職場の人間関係では仰々しいプレゼントではなく、日頃の感謝を“簡単なもの”に込めて渡すケースがメインでしょう。
ところが、そんな「ちょっとした気遣いの贈り物」がとんでもない迷惑行為になっている事例も…。
大人の女性が職場で配りがちながらも迷惑になりやすい贈り物のエピソードを、自身も40代である元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが解説します。
■職場で配りがちなダメな贈り物エピソード
「最近仲良くなった15歳ほど年上の同僚女性が『私は使わないけれど、高価だから捨てるのももったいなくて』って言いながら、化粧品をたくさん私にプレゼントしてくれます。だけど、自分の肌に合うかわからないし正直好みのブランドでもないし…。いつ買ったのかわからないくらい古いものが混じっていることもあって、衛生面も心配です」(30代女性)
「社内のお局的な女性から、なぜか僕はとても好かれています。その人が僕に毎年、干支に基づいた占い本をプレゼントしてくれるんですけど、僕はそこまで占いは好きじゃないし、いつもゴミになってしまっています。『要らない』って言えないですし、こういうのってどうしたらいいんですかね」(30代男性)
「職場の40代女性の趣味は料理だそうで、いつもみんなに謎の漬物や珍味を持ってきてくれるんですけど、ぶっちゃけ衛生面も心配だし、そこまで味も美味しくないんです。だけど褒めないと悪いかなって思って、みんな無理矢理にその人の手料理をほめている感じ。褒め続けるとずっと持ってきちゃうってわかっているんですけど、いきなり褒めなくなるのも不自然だし、どうしたらいいものか…」(30代女性)
職場の同僚たちに渡す“ちょっとした贈り物”は、深く考えずに気軽に渡してしまいがち。しかし受け取った側は、嬉しいどころか困惑し続けているケースもある模様です。
■物に託すのではなく態度で感謝を示すほうがスマート
「ダメな贈り物」になってしまう理由は、受け取る側の価値観と送り手の趣味がズレていることや送り手の「良かれと思って」といった押しつけがましさを感じさせることにもあるのでしょう。
年齢を重ねると不思議と、“物”に感謝の気持ちを込めて周囲に配りたくなるのも女性の心理ですが、相手の困惑を招くくらいならば、贈り物ではなく態度や言葉で感謝を示すほうがよほどスマートとも言えそうです。
独りよがりな判断で周囲に押し付けがましい贈り物をしないことも、大人の女性としてのたしなみなのかもしれません。
(並木まき)