Q:2歳になる息子と妊娠6カ月のママです。上の子のときと違ってつわりがひどく、息子の面倒が辛くてイライラしています。悪魔の2歳児といいますが、イヤイヤ期なのか、私を叩いたり噛んだり蹴ったりと暴力がひどい上、なんでも投げつけます。朝から晩までずっとこんな状態で疲れ果てました。そして、とうとう泣きわめく息子の身体を足で転がしてしまい、かわいいと思えなくなっている自分に気づきました。近寄ってくるだけで嫌悪感さえ覚えます。今では、つわりでもないのに食べては吐いての繰り返しで、お腹の子への影響も心配です。
A: つわりで自分の身体が辛い状態の上に、やんちゃな息子の世話をするのは予想以上に大変なことです。小さな子どもの暴力とはいえ、力いっぱい噛まれれば痛いでしょう。ですが、子どもの変化はイヤイヤ期の2歳児だから…という理由だけで片づけないでください。
この行動は、以前よりも満たされていないというシグナルです。足蹴にされるのは、誰でも気持ちのいいものではありません。二度としないでください。
子どもはお母さんの身体の変化、様子の変化を敏感にキャッチしています。それは、2歳の子であっても変わりません。なぜお母さんに変化が起こったのかわからず、戸惑い、不安に感じています。
息子さんにはお腹を触らせて、新しい命が宿っていること、弟か妹が育っていることを教えましょう。お母さんは妊娠していて、辛くて大変な状態ということを説明してあげることが大事です。噛まれたり蹴られたりして痛かったら本当に泣いてもいいし、泣きマネでもいいです。「蹴られたら、お母さんだって痛いよー」と素直に子どもに伝え、どうして乱暴をするのかきちんと聞いてみてください。
妊婦さんの中には、子どもの発する匂いでつわりをおこす人もいます。自分のつわりの原因を確かめてみることもお勧めします。
(監修・ストレスケア日比谷クリニック 酒井和夫院長/取材・文 李京榮)