3月27日からABEMAオリジナルドラマとして配信スタートする「死ぬほど愛して」で主演を務める成宮寛貴。2016年末に芸能界引退を表明していたが、どこか「ぬるっと復帰した…」といった感想を持ってしまう人は少なくないのではないか。
成宮が復帰を決めたのは、このドラマの原作者であり、「金田一少年の事件簿」の原作者としても知られる作家兼脚本家の樹林伸氏と姉でノンフィクション作家の樹林ゆう子氏から、「やってほしい役があるんだよ」と言われたのがきっかけとのこと。3年前に樹林氏らと食事をした時に原作を目にし、俳優復帰を現実的に考え始めたという。
一昨年にはマネージャーを務めてくれる人も見つかり「成宮寛貴」の名前も使えることになったことで、今回の配信ドラマ「死ぬほど愛して」の主演を正式に受けたそうだ。
42歳になった成宮の容姿が、芸能界引退を表明した時とほとんど変わっていないことに驚きの声がネット上にはあがっている。しかしそれ以上に、芸能界引退の直前に報じられたために、引退の引き金になったと思われる「薬物疑惑」について、「まったく触れずに芸能界復帰することが、どうしても気になる」「結局、成宮はクスリをやっていなかったの?それとも芸能界はクスリに甘いからそれを許したの?」「芸能界に結局戻ってくるなら、コカイン疑惑でフライデーされた2016年の時に、記者会見を開いて疑惑を否定してたら良かったのに。この6年間の空白は何?ほとぼりを冷ましてたの?」など、きちんと「疑惑」を否定してから芸能活動を再開してほしいとする声が非常に目立ったのである。
ちなみに、疑惑報道が出たのは16年12月2日発売の写真誌「FRIDAY」。成宮がコカインを使用している現場だとする写真が掲載されたのだが、実は、当時の所属事務所は記事を事実無根として完全否定している。しかし報道から一週間後の12月9日に、所属時事務所に成宮から引退の申し入れがあったといい、その際の本人のコメントには「心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」「今後これ以上、自分のプライバシーが人の悪意により世間に暴露され続けると思うと、自分にはもう耐えられそうにありません」、さらに「この仕事をする上で人には絶対に知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップ」されたとし、「このまま間違った情報が拡がり続ける事に言葉では言い表せないような不安と恐怖と絶望感に押しつぶされそうです」などの言葉が綴られた。
このコメントの中では、「間違った情報」という言葉があったものの、違法薬物疑惑を明確に否定する言葉がなかったため、疑惑はウヤムヤになったまま、成宮が引退したような印象が残ったようだ。
そのため、8年ぶりの復帰にもモヤモヤが晴れず、このまま「ぬるっと」芸能活動を続けるのか、との疑問もわくというわけだ。今も続くテレビ朝日の人気シリーズ「相棒」で、水谷豊との再共演を望む声も多い成宮。俳優復帰に際し区切りをつける意味でも、一度疑惑について改めて語っておいてほしいと願うファンも多いはずだ。
(津島修子)