今年1月に芸能界を引退した元SMAP・中居正広の女性トラブルに端を発するフジテレビの「不適切接待問題」に大きな進展があった。3月31日、同局は第三者委員会による調査報告書を発表。
「本事案において中居氏が女性に対して性暴力を行い、PTSDを発症した」と認定し「フジテレビの業務の延長線上における性暴力であった」との第三者委員会の認識を示した。
フリー記者が語る。
「当初の報道で、中居に対して被害女性を“上納”したとされていた元プロデューサーについてはトラブル当日の出来事に関与していなかったと認定したものの、その後のフジの対応を『中居氏サイドに立ち、中居氏の利益のために動いた』と断定。想定していた以上に厳しい調査結果でした」
女性の立場についても踏み込んだ表現がなされていた。
「今回の報告書では中居と共演したことのある『フジテレビの元アナウンサー』と表現。トラブルの背景となったいびつな権力関係について詳述していました」(前出・フリー記者)
400ページ弱におよぶ報告書で様々な事実関係が明かされたが、同記者が「衝撃的だった」と指摘するのが当時の社長だった港浩一氏の「自社番組へのクレーム」だ。
「1月17日に一度目の記者会見が開かれた際、フジの『Live News イット!』は港氏の出席した会見を『謝罪』と表現したのですが、これに港氏が『あれは説明だ、謝罪ではない』と怒りを示したとのこと。その後の報道では『説明』と言い換えられるようになったと詳細に記されていました。性被害を軽視していたフジの体質が如実に現れたかのような記述でした」(前出・フリー記者)
フジテレビは生まれ変わることができるか。
(塚原真弓)