放送前からタイトルが物議を醸していたドラマ「子宮恋愛」(読売テレビ)が、SNS上で意外な評価を受けている。同名漫画「子宮恋愛」が原作で、夫との関係に悩む主人公・苫田まきを松井愛莉が演じている。ドラマのキービジュアルには「私の子宮が恋をした。けれどそれは夫とは別の人でした。」というキャッチコピーが掲げられた。つまるところ不倫の話で、タイトルと内容があまりにも直球すぎるとして、放送前から“プチ炎上”を引き起こした。
「不倫を正当化するような内容にも捉えられ、特に女性からの反感を買いました。『ただの不倫でしょ?』という声や『男女逆だったら大炎上している』とのコメントが目立ちました」(スポーツ紙記者)
放送開始後も令和のドラマとは思えないような演出に、再び“プチ炎上”。たとえば第1話では、ドラマのタイトルどおり、主人公のまきが「子宮が恋してしまう」場面が描かれ、SNS上ではそのバカバカしさが逆に注目を集めた。
女性として満たされていないまきは、大貫勇輔演じる自由奔放な同僚・山手旭に、居酒屋で胸ではなく「子宮」をキュンとさせられてしまう。こんな具合だ…。夫のことを「主人」と呼ぶまきに対し、山手は「ねえ、その『主人』っていうの、やめたら? だって苫田さんが、苫田さんの人生の主人公でしょ」と語りかける。そこへ不思議な効果音とともに、まきの下腹部をアップで映す演出が入り、「子宮が恋してしまった」様子が描かれたのだ。
この、昭和風とも言えそうなコミカルな演出が逆に新鮮とされ、SNS上ではこの場面を使った“ネタ動画”が多数投稿されることに。第2話では2人の目が合っただけで“子宮が恋して”しまうエスカレートぶり。
「過去には、櫻井翔が主演を務めたドラマ『大病院占拠』(日本テレビ系)が、あり得ないアクションシーンで“ネタドラマ”として人気を博しました。今回の『子宮恋愛』も同様に、SNSユーザーの間では『ツッコミどころしかなくて逆に面白かった』という皮肉めきながらも、好意的なコメントが目立ち始めています。SNSでの投稿数に限って言えば、ゴールデン帯の人気ドラマに匹敵するほどで、ある意味大成功と言えるでしょう。ただし、制作スタッフや原作者は想定外の“バズり方”に困惑している、との話も聞こえてきます」(民放関係者)
意外な形で人気を得てしまった「子宮恋愛」だが、ネットユーザーにネタを提供し続けながら、最終回まで話題を振りまいてくれることを期待したい。
(渡邊伸明)