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2025/05/26 07:15

【マリリン・モンロー 私の愛しかた】元祖“性的魅力シンボル”の光と影に迫る!/秋本鉄次「映画 ハマるならこの1本」【最終回】

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2025/05/26 07:15

 1962年に36歳の若さで、この世を去ったハリウッド女優のマリリン・モンロー。彼女ほど多くの評伝、小説、劇映画、記録映像などで扱われた女優は他にいないだろう。

 そんな不世出の大スターの生涯をたどったドキュメンタリーである本作は、“モンロー・マニア”のイアン・エアーズ監督が、10年以上もかけて、徹底調査と取材を重ねて完成させた。来年はマリリン・モンロー生誕100周年である。ファンならずとも、一見の価値アリだ。

 親の愛に恵まれぬ幼少期や性的虐待の傷を乗り越えたモンローは、モデルとしてキャリアを積み、映画界でチャンスをつかむため、艶っぽいドレスでみずからをアピールし、大スターとなる。しかし、典型的な“色っぽブロンド”のイメージから抜け出せず、モンローは悩んでいた─。

 私が映画を意欲的に見始めた頃には、彼女はすでに他界していたので、同時代性は希薄だが、圧倒的存在感には抗えない。若くして斃たおれた女優には愛着もひとしおだ。本作から伝わってくるのは、聡明な策略家の素顔。つい「あの悲劇は避けられたのでは?」と夢想してしまう。

 私も、モンロー関連の多くの作品には目を通したが、エアーズ監督の熱気と愛情をヒシヒシと感じ、力作、労作と感嘆の声を上げずにはいられない。映画デビューも性的関係にあった大物ギャングの後押しが大きく、「彼女は裏社会によって造られ、裏社会によって消された」との説も一聴に値する。謎が多い死の真相も新たな見解で迫っていき、改めて、モンローへの愛着が増すこと必至だ。

 なお私の連載も今回で一区切り。シメでモンローを扱えて、映画は女優で見る者としては冥利に尽きます!

(5月30日=金=よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開、配給 彩プロ)

秋本鉄次(あきもと・てつじ)1952年生まれ、山口県出身。映画評論家。「キネマ旬報」などで映画コラムを連載中。近著に「パツキン一筋50年」(キネマ旬報社)

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