仕事の業績がよかった人に“表彰をする”という会社って多くありますよね。その場合、いつも同じような人が表彰されてしまうということになりやすいと思いませんか? 実はそれ、心理学的に仕方がないことなんです。詳しくみていきましょう。
■人は注目されていると行動が変わる!?
心理学には「ホーソン効果」というものがあります。これは、人は注目や観察をされていると行動や態度が変化するという心理現象です。会社内で表彰される人が毎回似通ってしまうのは、このホーソン効果が働いている可能性が高いです。
みんなのいる前で表彰をされた結果、さらにモチベーションが上がって努力できるようになる。そしてまたよい結果を残すという“プラスのスパイラル”に入るワケです。
■ピグマリオン効果とは違うの?
似たような心理現象に「ピグマリオン効果」というものもあります。これは、先生から期待されている生徒の方が成績は上がりやすくなるというものです。
一見同じように思えるかもしれませんが、ピグマリオン効果では相手と上下の関係にあり、ホーソン効果では相手との関係性は限定されないという点が違います。
■部下を成功させるために上司がやるべきこととは?
これをビジネスで使うなら、表彰という形は最も有効かもしれません。また、部下や同僚のモチベーションを上げるために、相手をしっかり見ていることを日頃から伝えるのもありでしょう。
部下ではなく自分が注目されるように仕向ければ、自分自身のモチベーションもアップさせられるかもしれません。ぜひ参考にしてくださいね。
大山奏(おおやまかなで) 大学で心理学を専攻し心理カウンセリングを学ぶ。心理学を恋愛やライフスタイルに応用して楽しむ方法をいつも考えている。アロマテラピスト、カラーセラピスト、整体師でもある。多くの媒体で恋愛コラム、ハウツーを執筆中。