阿部寛が主演を務めた日曜劇場「キャスター」(TBS系)の最終回が6月15日に放送され、平均視聴率は12.0%。全話は、10.99%だった。
このドラマは、民放テレビ局「JBN」の看板報道番組「ニュースゲート」を舞台に、メインキャスターとして抜擢された進藤壮一(阿部)が闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていくというストーリー。しかし、その手法は時にグレーゾーンであり、もしあの放送が実際の番組だったら、BPO(放送倫理・番組向上機構)で問題にされるような違法スレスレの取材ばかりとの批判もあった。
また、ドラマの内容とは別に、主要キャストの永野芽郁をめぐり、田中圭と、「キャスター」で共演している韓国俳優のキム・ムジュンとの「二股不倫」疑惑が週刊文春に報じられ、永野は田中、キムと同様に疑惑を否定したものの批判を浴びることに。この影響からか、『キャスター』に出演していたキムの名前はエンドロールにはあるものの出番が極端に減り「まるで、サイレント降板」とヤユされた。
最終回は、新藤の父でジャーナリストだった松原哲(山口馬木也)の死の真相が明らかにはなったのだが、回収されていない謎が多く残った。
「まず、謎の清掃員を演じたヒコロヒーが何者だったのかの説明がありませんでした。また、松原と新藤の命を狙った人が何者なのかはわからないまま。新藤の別れた妻を襲った人もわからず、最終回では娘のすみれ(堀越麗禾)を襲おうとしている足の悪い男が登場して終わりました。もしかしたら続編があるのかもしれませんが、視聴者からは『すごいつまんなくてビックリ』『これまでの日劇で一番ひどい最終回だった。消化不良』『変な終わり方。足の悪い人はあのまんま放置?わけわからん』など、納得のいかない終わり方の不満が噴出していました」(テレビ誌ライター)
底流に「真実を追求する」とテーマが強く打ち出されていたドラマだっただけに「真実を追求」と永野芽郁の疑惑を引っかけた皮肉の声が視聴者から続出する現象にも見舞われていた「キャスター」。どうにもスッキリしないところばかりが目立つ幕切れとなってしまった。