6月23日で最終回を迎えるドラマ「夫よ、死んでくれないか」(テレビ東京系)の注目度が過熱しているようだ。その理由の1つが、丸山正樹氏による同名の原作小説とは違う、ドラマオリジナルストーリーの展開が素晴らしいからだ。
6月16日放送の第11話では、麻矢(安達祐実)、璃子(相武紗季)、友里香(磯山さやか)が15年前にキャンプ先で殺人を犯したと思っている事件が、実はそうではなかったことが明らかになった。麻矢を暴行しようとしていた主犯格の男に致命傷を負わせたのは、暴行しようとしていた2人の男の他にもう1人いた「電話の男」だったのだ。
「電話の男」が、麻矢といい感じになっていた千田(久保田悠来)と同一人物であることは、前週の6月11日放送第10話で明かされていたが、なんとこの日の放送で新たな事実が判明。
こともあろうに友里香(磯山)が憧れているママ友の映美(新山千春)の夫が、千田だったのだ。
映美は偽りのハッピーライフをSNSに投稿していたが、夫の千田は子どもの誕生日にプレゼントもくれない父親だということは、すでに描かれていたが、どうやら自宅にもあまりきちんとは帰っていないことが、この日の放送で描かれた。
さらにショッキングなことに、マンションの共用廊下と思しき場所で、映美は千田を殺害。血まみれになった映美は、千田のスマホで麻矢に「私たち2人にはもう関わらないで!」と電話をかけ、その後にスマホを叩き割ったのだ。
おそらく千田が15年前に撮影していた、麻矢たち3人の「殺人もどき」を行っている現場動画は、映美が千田のスマホを壊したことで消滅したのも同然なのではないだろうか。
まさかタイトルの「夫よ、死んでくれないか」を新山演じる映美が回収することになるとは思っていなかった。
ちなみに、原作小説には「映美」は登場しない。ドラマオリジナルのキャラクターだ。
新山にはこれを機会に、もっとドラマに出演してほしい。
(森山いま)