【放送局占拠】第4話も櫻井翔にツッコミ必至!ありえない演出とチープな謎解きはなぜ“バズる”のか
嵐の櫻井翔が主演を務めるドラマ「放送局占拠」(日本テレビ系)が、SNSを中心に話題を呼んでいる。本作は、同局で2023年に放送した「大病院占拠」、2024年の「新空港占拠」に続く“占拠シリーズ”の3作目。櫻井はシリーズを通じて熱血刑事・武蔵三郎を演じ、謎の武装集団と対峙する。今作では、テレビ局が武装集団「妖」に占拠され、多くの人質をとられて立てこもる中、武蔵に次々と要求が突きつけられるストーリーだ。
「放送局占拠」は視聴率こそ5%程度と振るわないものの、ネット上では大きな盛り上がりを見せている。第1話はTVerで200万回再生を突破。放送のたびにSNSで感想やツッコミが飛び交い、お祭り状態となる。視聴率は低いのに、なぜSNSでは注目されるのか。
「前2作から、ツッコミどころ満載の“ネタドラマ”として親しまれています。SNSとの相性が非常に良く、放送を見ながらXでツッコミを入れる視聴スタイルが定着している。『放送局占拠』も初回からネタ満載で、SNSの話題をきっかけに見逃し配信で視聴する人が急増。結果として、視聴率は低めでもTVerでの再生数が伸びているのです」(民放関係者)
そもそも「ネタドラマ」と呼ばれるようになったのは、1作目の「大病院占拠」からだ。爆破シーンやCG映像がチープで、迫力が無いと話題になったほか、比嘉愛未演じる主人公の妻が窓から落下する場面では、明らかに間に合わないタイミングなのに武蔵が救出するなど、無茶苦茶な演出が数多く見られた。
2作目の「新空港占拠」でも、武蔵役の櫻井は運動神経の悪さを露呈し、ドタバタとしたアクションを披露。どんなに激しい攻撃を受けてもケロリとしている姿に、視聴者のツッコミが殺到した。この流れは「放送局占拠」にも引き継がれ、初回の冒頭から絶対に助からないはずの爆破に巻き込まれた武蔵が、かすり傷程度で生還する不条理なシーンが放送されている。
さらに、武装集団が人質に仕掛ける「お仕置き」が、熱湯風呂や金だらいなど往年のバラエティ番組を思わせる小道具になっていたりと、こうした演出が視聴者から支持を得て、「ツッコミ視聴」という新ジャンルを確立しているのだ。
また、ベッタベタなストーリー展開や、犯人を演じている俳優が徐々に明かされる演出も好評だ。
「3作品ともに謎解き要素はありますが、小学生でも分かるようなシンプルな伏線回収で、家族で楽しめます。仮面を被った武装集団の正体が少しずつ公開される演出も、SNSでの盛り上がりを生んでいる。視聴者は、わずかに見える顔の特徴から、どの俳優が演じているのかを推理して楽しんでいます。『放送局占拠』では、モグライダーの芝大輔、女優の瞳水ひまり、ともさかりえが武装集団の一員であることが判明し、そのたびにSNSが沸騰。正体を知った後で見逃し配信を見直す人も多く、高い再生数につながっています」(民放関係者)
「ツッコミ視聴」と武装集団の謎解きという二本柱で支持を集める「放送局占拠」。多様なドラマが放送されている中で、全く新しい切り口の“ネタドラマ”として、最終回まで熱い盛り上がりを維持しそうだ。
(渡邊伸明)
