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2025/09/13 12:10

【母の待つ里】宮本信子“ちよ”の圧倒的な母性と岩手県遠野の里山風景は「大人が求める癒やし」

芸能
2025/09/13 12:10

 放送中の中井貴一主演ドラマ「母の待つ里」(NHK)を見て癒やされている人が、私の周囲にはとても多い。

 浅田次郎氏による同名小説が原作のこのドラマは、昨年NHK BSプレミアム4KとBSで放送されていたので、すでにご存じの方もかなりいることだろう。が、1度視聴したことがある人ほど、もう1度視聴したくなるのがこのドラマの特徴だ。

 作品に魅了されるというより、抗う間もなく気付くと吸引されてしまうというか、宮本信子演じる「ちよ」の前に、ドラマの登場人物たちと並んで座っている錯覚に陥るのだ。

 独身のまま大会社の社長になった松永徹(中井)も、認知症の実母を亡くしたばかりのベテラン医師の古賀夏生(松嶋菜々子)も、定年退職した直後に妻から離婚を突きつけられた室田精一(佐々木蔵之介)も、1泊2日50万円もする外資系カード会社の上級会員向け「ユナイテッド・ホームタウン・サービス」、ざっくり説明すると「お母さんが待つ故郷を疑似体験できるサービス」にどっぷりハマっていくのだが、ハマる気持ちが非常によくわかる。

「ユナイテッド・ホームタウン・サービス」で使用されているのは、誰が見ても郷愁を感じる岩手県遠野の長閑な里山であり、そこで手を振り微笑みかけてくる宮本演じる「ちよ」からあふれ出る母性は、自分の中にある「子どもスイッチ」を強打してくる。

 実母には甘えられなくても「疑似母」になら甘えられる。「疑似母」になら素直になれる。「疑似母」となら笑い合える。

 大人だからこそ「疑似母」のありがたみが痛いほどよくわかる。

 さらに、原作小説で浅田氏が生み出した「花巻弁」「盛岡弁」「遠野弁」をミックスした「創作東北弁」に、宮本が独自の解釈を加えた「超オリジナル東北弁」が耳に流れ込んでくると、カサカサに乾いてしなびていた心が大きく伸びをするのがわかるから、1度でもこの心地良さを体験した人はくり返したくなるだろう。

 今から40年前の1985年に発売された、宮本の夫だった故・伊丹十三さんの著書「『お葬式』日記」には、「いい女優なのにどうしていい仕事がこないんだろうね」と宮本とよく話していたことが記されている。さらに「妻はいい女優なのに、なかなか主役の話が来ない。ならば彼女を主役にした映画を自分で撮ってしまえば良い」と、1984年公開の宮本主演映画「お葬式」を監督として撮ったことが明かされている。

 伊丹さんに「母の待つ里」を見てもらいたかった。

(森山いま)

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