3月11日から公開される映画「チアダン」。これは広瀬すずさんや中条あやみさんらが出演し、創部わずか3年目にして全米チアリーディング大会で優勝、その後も連覇している日本の高校の実話を映画化したものです。
この中で情熱的な鬼顧問を演じるのが、天海祐希さん。天海さんといえば宝塚出身で、40歳を過ぎた今でも抜群のスタイルの良さと美貌を誇る女優さん。そして、普段から立ったり歩いたりする姿がキレイなことでも有名ですね。
実はあの姿勢の良さに“太りにくくスタイルが良くなる秘密”があるということを知っているでしょうか。
体幹トレーニングで有名なトレーナーの木場克己さんは「姿勢を正して生活するだけで、インナーマッスルが鍛えられて太りにくい体になります」と言います。
ここで言うインナーマッスルというのは、体幹部の深いところにある“腸腰筋”という腰椎から大腿骨をつなぐ筋肉群。またそれに付随する、内腹斜筋や腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群といった筋肉です。
この筋肉たちは目に見えないので、普段はなかなか意識できません。それで弱ってしまい、下腹ポッコリや猫背になり、太った印象の体つきになってしまうのです。
それに今は、長時間のパソコン作業やスマホの操作のし過ぎで、多くの女性が肩甲骨が開いて肩が前に入っています。それが猫背の原因であり、バストの形も悪く見せてしまっているのです。
そこで、正しい姿勢を作ることが必要です。そのコツは「肩甲骨を意識する」こと。背筋を伸ばしてまっすぐに立ったら、腰に手を当てて肩甲骨を背骨の方に寄せてみましょう。肩こりがある人は、これだけでも気持ちがいいはずです。
それを2~3回繰り返したら自然に力を抜き、まっすぐ前を見て首の骨の上に頭を載せることを意識します。すると横から見た時に背骨が自然なS字を描く、正しい姿勢ができます。
木場さんは「この姿勢のまま、膝とつま先をまっすぐ前に向けて、歩いたり、階段の昇り降りをしたりすると、自然とインナーマッスルが刺激されて鍛えられます」と言います。つまり、日常生活の中で体幹トレーニングができてしまうのです。
するとどうなるか。インナーマッスルは内臓の重さも支えているので、下腹ポッコリが解消され、代謝も上がるので体脂肪が燃焼されやすくなるのだとか。
この時に、おへそを中心にお腹を引き込む、つまり凹ませる“ドローイン”を一緒にやると、さらに効果が期待できます。
また、胸が開くことで大胸筋の張りも出てバストの形も良くなり、周りにスタイルが良くなった印象を与えることができます。
木場さんは姿勢を正してドローインをすることを、ほぼ一日中意識しているそうです。しかし、慣れないうちは難しいもの。そこで最初は「階段を昇り降りするときだけ」や「通勤電車の乗り換えの時」などと、場面を限ってやってみるといいとのこと。そしてコツがつかめてきたら、できるだけ長い時間をやるようにしていきましょう。
気がつけば、あなたも天海さんのようなスレンダーでメリハリの効いたスタイルになれるかもしれませんよ。
(医療/フィットネスライター・松尾直俊)