みずからの記録を更新すべく、今季のSPにはこの春に急死したプリンスのロックナンバー「レッツ・ゴー・クレイジー」を選び、プリンスの世界観を表現しようと試みている羽生。カナダ大会では、白のプリンス風衣装だったが、NHK杯では紫の衣装で雰囲気をガラリと変えて登場し、会場をどよめかせた。
「ゲン担ぎで衣装を変える選手も多いのですが、羽生もカナダ大会が2位に終わったことで、『悪いイメージもあったので変えました』と語っています」(スポーツライター)
世界中から注目される羽生だけに、演技だけでなく衣装にも注目が集まり、ネット上では喧々諤々の論争が渦巻いた。
「プリンスらしさを重視する人や、白の高潔なイメージが羽生に合っているという人には紫は不評のようです。一方、氷上では紫のほうが映えるので羽生には紫のほうが似合うという反対意見も。賛否両論ありますが、ゆづファンは総じて『本人がよければいい』という意見のようですね」(前出・スポーツライター)
論争は国内にとどまらず、海外ではどちらの衣装がよいか人気投票を行うサイトも出現。ちなみに、そこでは紫のほうが圧倒的に優勢だったようだ。
そんな海外でも大人気の羽生は、16年11月に放送された、スポーツ界のレジェンドたちの知られざる逸話を紹介するバラエティ番組「くりぃむしちゅーのレジェンドVI」(日本テレビ系)に出演。番組で世界各国での呼ばれ方が紹介された。
「ロシアではマトリョーシカにかけて『ハニューシカ』、中国では羽生家の第2子で弟キャラだからなのか、『二郎』などと呼ばれると紹介されていましたが、ポピュラーに使われる中国の呼び名はほかにもあるんです。中国でのメインの呼び方は『哈牛=ハーニュウ』。羽生結弦を中国語読みしても本人には伝わらない。そこで中国人のファンは、日本語の読みに近づけた愛称をつけているのです。SNSでは、日本で一般的に使われる愛称『ゆづ』にちなんで『柚子=ヨウズ』とも表記されることもあります」(テレビ誌ライター)
ちなみに、「子供の頃のあだ名」もクイズとして出題されたていたが、こちらの正解は、体が柔らかくブリッジをしたまま歩いたことから「こんにゃく」。今の演技でも生かされている柔軟性が、生来のものだということがよくわかるエピソードだった。