浅田真央「夢」と「引退」で揺れ続けた“女王の苦悩”(2)スタイルを変えられないワケ

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 過去には、同じように左ひざを痛めていたカロリーナ・コストナー(イタリア)がプレシーズンのGPシリーズを休養し、27歳でソチ五輪の銅メダルに輝いたものだが‥‥。スポーツトレーナーが話す。

「よく痛みもケガもないアスリートなどおらず、練習量や試合数を絞りながらうまく(痛みやケガと)つきあうっていいますよね。確かに多くのレジェンドが、時にはスタイルを変えたりすることによってそうしていると思います。ただそれが厳しい選手もいる」

 その代表例が野球の松坂大輔だという。

「ひじや肩の違和感や痛みを抱えながら米国独特の試合や練習の球数制限に悩んだ。自分に合った遠投などの代替え練習がなかなか見つからず、コントロールの精度や球速を落としていった。それでも速球でならした松坂が本格派を貫いたように、真央ちゃんはトリプルアクセルにこだわった。部外者が技巧派とか、演技派を目指せというのは簡単だけど、アスリートには譲れないプライドがある」(前出・スポーツトレーナー)

 浅田自身、過去にも練習制限に悩み、克服した過去がある。スポーツ紙デスクが振り返る。

「10年バンクーバー五輪の前年、当時のタラソワコーチから『練習時間制限』の指示を受けています。その時は、リンク練習が制限されるならと、室内でウエイト・トレや体幹トレで体力アップを図り、腹筋が割れてカチカチに。肉体改造でトリプルアクセルのレベルアップに成功しました」

 結果、ライバルのキム・ヨナが3連続ジャンプを前半に入れるなか、浅田はスパイラルを前半に入れ、基礎点が1.1倍となる後半でも跳べるスタミナをつけていった。

 11年12月に最愛の母・匡子さんを亡くしたときも苦しみながら光明を見つけていった。

「4カ月後の世界選手権、練習と本番でトリプルアクセルに56回も挑戦して成功なし。母親の看病と死去による心労で、体重を5キロ近く落としてしまったことがいちばんの原因でした。帰国後、姉の舞に『スケート、やめたい』と漏らすほどのどん底を味わった。そこから亡き母との約束の五輪金メダルを目指し、練習を抑えながら落ちた筋力を戻し、ベスト体重を探り、代名詞のアクセルを1回転からじっくりと磨いた」(フィギュア関係者)

 焼肉が大好きな浅田が鶏肉と野菜中心の食生活に切り替えたほど、肉体改造は鬼気迫るものだったという。

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