この春に始まった各局のドラマの明暗がはっきり分かれた。象徴的だったのは、2つのドラマの平均視聴率。4月21日に放送された剛力彩芽主演の深夜ドラマ「女囚セブン」(テレビ朝日系)が7.5%だったのに対して、23日に放送された観月ありさ主演ドラマ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」(フジテレビ系)は6.9%。「女囚~」は金曜午後11時15分スタートの深夜ドラマながら、日曜ゴールデンの「櫻子さん~」を上回ったのだ。
「“深夜に降格になった女優”と言われた剛力ですが、深夜枠で7.5%なら及第点。ゴールデンで6.9%では落第です」(テレビ誌ライター)
この差の原因は何なのか? テレビ誌ライターが続ける。
「『女囚~』の脚本は『SPEC』シリーズや『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』(ともにTBS系)を手掛けた西荻弓絵氏。『櫻子~』は、太田紫織氏のミステリー小説が原作です。小説で九条櫻子は20代半ばの女性。館脇正太郎は高校生。ですが演じる観月は40歳、藤ヶ谷太輔は29歳。この設定に、制作発表時から違和感を覚えた読者は少なくなかった。また、制作がフジということで“どうせコケるだろう”という意見もあった。逆にテレ朝は『緊急取調室』や『警視庁・捜査一課長』などが高視聴率をマークし“ドラマのテレ朝”として評価は高い。その期待感から視聴した人が多かったということでしょう」
近年では「録画人口が多いから、視聴率は問題ではない」という向きもあるが、フジテレビのドラマ人気が低迷していることは間違いなさそうだ。