メジャーコンテストで好成績を収めると、すぐさま仕事が増えるのが芸人の世界。やがて、全国ネットの番組からお声がかかり、ネタ以外の趣味やトーク、どっきり企画、大喜利などで力が試される。その結果、ここ数年の実力派若手芸人にはある傾向が見られたという。「元料理人が多いんです」というのは、エンタメ系雑誌の記者だ。どういうことか。
「『キングオブコント』で2012年、2013年、2015年に決勝戦に進出している『うしろシティ』の阿諏訪泰義は、日本料理の老舗・なだ万の元店長が出店した料理店に6年間勤めていました。ひとり住まいのマンションはアイランドキッチンが占めており、包丁は4本、鍋は10種類、調味料は常時100種類以上そろえているそうです。市販メニューを完全に再現できることから、『あのニュースで得する人損する人』(日本テレビ系)に、“サイゲン大介”という別キャラで出演中です」
同じくキングオブコントで、「ダンソン フィーザキー」のフレーズと、動物のマスクをかぶるコントで一躍有名になったバンビーノ。マスクをかぶっている藤田裕樹は、辻調理専門学校の卒業生。イタリア料理店の厨房で働いていた。コンビ名は、人気料理マンガ「バンビ~ノ!」から取っている。2016年6月に第1子となる男児が誕生しており、子育てと節約で外食はできないため、月に1度は自宅でイタリアンのフルコースをふるまって、“奥さん孝行”をしているのだとか。
「『M-1グランプリ2016』で準優勝した『和牛』の水田信二は、芸人になる前、大阪の和食店と神戸の有名洋食店で働いていました。神戸国際調理師専門学校卒業とあって、食への負けず嫌いはハンパない。彼らの漫才のネタに、彼女以上にハンバーグをうまく作ってしまう彼氏に扮するというものがありますが、その手さばきがリアルです」(前出・エンタメ系雑誌記者)
芸人廃業となっても、食いっぱぐれしなさそう!?
(北村ともこ)