公開中の映画「昼顔」。上戸彩、斎藤工演じる主人公たちが、禁断の愛に身を投じるストーリーの続編ということで話題になっています。
いつの時代も不貞は、世間からの強いバッシングの対象になってきましたが、それでも、「昼顔」に憧れを持つ既婚女性は多いようです。不貞をしてはいけないと頭では思いつつ、なぜ既婚女性たちは道ならぬ愛を求めるのでしょうか。恋愛・結婚専門のライターに話を聞きました。
「今、男女の営みがほとんどない夫婦が増えています。妻から拒むケースもありますが、夫が拒むケースも同様に多く、『このまま女性として扱われることなく一生を終えるのか』『愛されていないのではないか』『夫には他に女性がいるのではないか』と不安に思う妻も多いのです。だから、少しでも自分に好意を示す男性がいたら、過剰に反応してしまう。女性としての自分が甦ってくるような気持ちで、その相手との関係にのめり込んでしまう妻も多いのです」
今年2月、一般社団法人「日本家族計画協会」は「男女の生活と意識に関する調査」結果を公表。婚姻関係にある男女の営みがほとんどない夫婦は47.2%と過去最高の数値になったことが明らかになりました。夫婦の約半数がこういう状況だからこそ、外に刺激を求めてしまう人も多いということでしょう。
「夫婦の間に、スキンシップが必要というのは世界では当たり前の考え方。スキンシップによってお互いに満たされ合うことで、家庭がうまく回るわけです。それがなくなってしまうと、相手からの愛情を感じるシーンが少なくなり、それを他に求めてしまう。できれば性についても、夫婦で話し合えればいいのですが、そういった話をタブーにしてしまうと夫婦の営みがほとんどない状態になりやすくなります」(前出・ライター)
「昼顔」に憧れる妻たちの背景には、家庭でのスキンシップの少なさが見え隠れしているというわけです。これは「昼顔妻」に走ってしまう女性個人の問題ではなく、夫婦や男女関係のあり方について、日本の価値観が問われる問題でもあります。
既婚者のみなさんは、この映画をきっかけに、夫婦の間でのスキンシップについて改めて考えてみるのもいいかもしれません。