デビュー以来無敗が続き、歴代の連勝記録を塗り替えた史上最年少棋士、藤井聡太四段(14)が注目を浴びています。藤井四段の活躍を見て、「うちの子にも何か才能があるのでは?」と我が子に期待を寄せる親たちも多いはず。
では、子どもの才能を発見したり、伸ばしたりするには、どうしたらいいのでしょうか。子どもの教育に関わる専門家に、そのポイントを聞いてみました。
まず、都内で中高生を対象にした学習塾経営者の話から。
「子どもたちと話をしていると、宇宙に興味を持っていたり、小説を書くことを趣味にしていたり、歴史にとても詳しかったり、何かしらの興味や特技を持っている子はたくさんいます。ただ、その興味を伸ばすような仕掛けがご家庭にある子とない子では、差が出てきますね。たとえば宇宙に興味のある子は、宇宙についての本や映像資料を家に置いておいたり、科学館に一緒に行ったりと、その興味を伸ばすような環境をつくってあげると、そこから自分で調べ学習を始め、理科や数学などの学校の成績にも影響していきます。一方で、興味があっても『今はまず勉強しなさい』とテスト勉強を優先にされてしまうと、その興味は少しずつ薄れていき、進路への目的意識もなくなっていくことがあります」
都内で私立の小学校教師をする女性も、同様のことを話していました。
「習い事をたくさんさせて、いろいろな才能を伸ばそうというご家庭も多いですが、ときどき、子どもが疲れ切ってしまって、逆に何事にも興味が持てなくなっている子もいます。子どもがやりたい習い事に絞ってやらせている場合は、その習い事の次の目標を話してくれたり、練習を頑張っていたりと、意欲が高い子が多いですね」
親が「こうしたい」と思っても、子どもは思うようにはならないもの。子どもの意思を尊重しながら、興味を見せたらすかさずサポートしていくというスタンスがよいのかもしれません。