御年85歳のジャニーズ事務所・ジャニー喜多川社長。ひ孫ほどの年齢であるジャニーズJr.と同じ感覚を保つためか、ハンバーガー、ラーメン、焼肉を好んで食べるという。
中でもラーメンは大好物。レッスン場の近くにラーメン店があったこともあり、80年代からずっと通っている。SMAPの5人が初めてそろったのも、東京・六本木のラーメン屋だ。芸能事情に詳しいコラムニストが振り返る。
「1987年のことです。中居正広と草なぎ剛が光GENJIのバックダンスの練習をしていた稽古場に、木村拓哉、稲垣吾郎、香取慎吾がオーディションのためにやってきたそうです。ジャニーさんはレッスン後、Jr.数名に声をかけて、ラーメン店に連れて行きました。そこで初めて木村と稲垣が会話しているんです」
2008年ごろにもジャニー社長は、このラーメン作戦で原石を発掘している。Sexy Zoneの中島健人がそうだ。14歳で入所した中島は、初めてレッスン場に行ったその日、ジャニー社長から「そのエナメルのバッグの子、食事行こう」と誘われた。そのままNHKのスタジオ内の食堂に連れていかれて、ラーメンをごちそうになる。そのとき中島は「ラーメンは、熱が冷めるまでのあいだに相手の中身を知ることができる、大切な食事」と教えられたという。ジャニー社長はラーメンで人物をジャッジしているわけだ。
面白いのはこれが関西ジャニーズJr.になると、メニューが変わること。コラムニストが続ける。
「ジャニーズWESTの桐山照史は関西Jr.時代、仕事が終わるといつも“おじさん”からうどんをごちそうされていたそうです。家で夕食を食べなくなった息子のことを心配した母親が『そのおじさんの名前を聞いて来なさい』と言うので、次に会ったとき尋ねた。すると『僕、ジャニーだよ』という返答。桐山はそのとき初めて、うどんのおじさんが社長であることを知ったそうです」
関東の子はラーメン、西の子はうどん。地域で分けるのもジャニー社長流なのだろう。
(北村ともこ)