歌うことに踊ること、演じることも求められるジャニーズタレント。そんな仕事にプラスして、嵐・大野智は芸術的作品の創作、コリオグラファー(振付師)としての才能も併せ持つ。長きにわたって、2足ならぬ3足のワラジをはいているのだ。彼のマルチぶりは若い頃から際立っていたとアイドル誌編集者は証言する。
「大野はジャニーズJr.時代から、覚えが早いことで有名でした。“鬼コーチ”で知られるSANCHE先生でさえ、大野だけには1度も怒ったことがないそうです。まだ不慣れな新人Jr.には、“大野のうしろで踊れ”と指示していたほど。そんな大野は、嵐でデビューした5年後、振付師として活動を開始します。2004年のライブツアーで披露したソロソング『TOP SECRET』の振り付けを担当。以降20曲ほど手掛け、嵐のシングルでは松本潤の主演ドラマ『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系)の主題歌『bitter sweet』、2017年に公開された自分の主演映画『忍びの国』の主題歌『つなぐ』も、振り付けています」
それだけにとどまらず、創作物の才能も抜きん出ている。小学生のときから絵を描くことが大好きだったため、デビュー後、イラストレーターになることを理由に退所を申し出たことも。その才能を摘むまいと、2008年には事務所公認で『FREESTYLE』というアート作品集を出版したこともある。2015年にはアート集と個展を展開。同年のオリコン写真集部門のランキングで首位を獲得した。
「さらに2015年には、CMに出演していたJALのジェット機のボディデザインを担当しました。2013年、前衛芸術家・草間彌生さんと手がけた『24時間テレビ』(日本テレビ系)のチャリティーTシャツは、歴代最高の124万枚を売り上げています」(前出・アイドル誌編集者)
クリエイターとしても高い評価を受けている大野。天から二物も三物も与えられたトップアイドルと言えるだろう。
(北村ともこ)