平昌五輪を控えたフィギュアスケートの今季。羽生結弦選手も宇野昌磨選手も4回転を5本、ネイサン・チェン選手は4回転を5種類制覇と、いまや4回転が跳べなければ高得点が期待できない新時代に突入している。そんな中、選手はもちろん、ファンも気になるニュースがある。フィギュアスケートでは数年に一度ルール改正があるが、平昌五輪後の18年から19年のシーズンから、4回転ジャンプの基礎点が1割ほど下げられる方向で検討されているというのだ。
基礎点の高い4回転ジャンプ。さらに今季の羽生選手のように後半に4回転ジャンプを跳べば、1.1倍の加算で高得点に直結する。4回転が得意であれば、ほかの技術が低くても上位が狙えるわけだ。逆に4回転ジャンプを跳ばない選手は、いくら良い演技をしても苦戦を強いられることになる。
「最近はジュニアの選手をはじめ、高難度なジャンプの練習による疲労骨折や故障が増えており、その悪い流れを止めるという意味もあるようです。4回転を封じるのではなく、芸術性と技術性の2分野で表彰する策考など、まだいろいろ方法を検討中だといいます。もし4回転の基礎点が1割下がるなら、無理して跳ばないという選択をする選手が増えるかもしれません」(スポーツライター)
羽生選手の、あの美しい4回転が見られなくなるとなれば寂しい気もするが‥‥。
「多数回の4回転ジャンプを跳び分け、スケーティングでも美しく演技するのは非常に難しいと言われますが、羽生選手はそれができる数少ない選手。決して4回転だけで高得点を取っているわけではないので、1割減でも4回転を封じることはないと思いますよ」(前出・スポーツライター)
今後の展開が気になるところだ。
(芝公子)