日本女子フィギュアスケートで注目を集める本田真凜選手。シーズン開幕直前に今季のSPの曲目を変更し、ファンの間で話題になっている。当初は「ジェラシー」と「ラ・クンパルシータ」のタンゴの曲でのSPを準備していたが、8月にどうしても滑りたいと思える曲「ザ・ギビング」と出会い、9月になってから振り付けを開始。GP2大会目のカナダ大会で、本格初披露となる。
シーズンに入ってからのプログラム変更は珍しいが、実は、直前の変更は本田選手だけではない。
「世界女王、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手も直前にFSを変更しているんです。9月下旬にスロバキアで開催されたチャレンジャーシリーズのオンドレイ・ネペラ杯までは新しい曲で演じたのですが、その直後にエキシビション用に準備していた『アンナ・カレーニナ』をFSに作り替え、10月上旬のジャパンオープンからFS曲としています」(スポーツライター)
ジャパンオープンでの違う曲の披露に、日本のファン向きに変更したのではないかと取り沙汰されたが、実際はオンドレイ・ネペラ杯直後にコーチたちと相談のうえ変更したという。
「メドベージェワ選手は、曲の変更はリスキーだが『アンナ・カレーニナ』のほうが世界的に有名な曲で、五輪のことを考えると観客にもジャッジにも受けがよいと考えて変更したと語っています。しかし、一説によると、メドベージェワ選手はオンドレイ・ネペラ杯では1位だったものの、FSの得点は146.72点。今季シニアデビューのアリーナ・ザギトワ選手(ロシア)がロンバルディア杯のFSで取った147.17点を下回ったため、新しい難度の高いプログラムではなく、ミスなく演技して確実に得点できる演目に急遽変更したのではないか、という見方もあるのです」(前出・スポーツライター)
ザギトワ選手はロンバルディア杯で、SPでのミスがなければ総合得点で220点超えしたとも言われており、メドベージェワ選手の241.31点には及ばないものの今後の躍進が注目される選手だ。世界女王も安穏としてはいられないのだろう。
魅力ある選手目白押しで、今季のフィギュアスケートシーンも、また面白いものになりそうだ。
(芝公子)
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