フィギュアスケート界では、男子の絶対王者、羽生結弦選手のケガがオリンピックまでに完治できるのかに注目が集まっている。一方の女子でも、ロシアの女王、エフゲニア・メドベージェワ選手がGPファイナル(12/7~9)直前に足の甲の骨折が発覚し、欠場を余儀なくされている。
「世界女王のメドベージェワ選手が欠場したことにより、日本の宮原知子選手がGPファイナルに繰り上げ出場できました。ケガのため1年近く休んでいた宮原選手にとって、1試合でも多く実戦の場に立てたことはプラスだったはずです」(スポーツライター)
だが、肝心のメドベージェワ選手は、ロシアのドーピング問題による国としての出場停止もあり、今後が気になるところだ。
「それでもメドベージェワ選手は個人の資格での出場を目指していると思いますよ。彼女がインタビューで残してきた言葉に『滑りたいのなら我慢しなさい。勝利したいのなら我慢しなさい。怪我の痛みを我慢しなさい』というものがあります。これはメドベージェワのお母さんの言葉だそうですが、今回、足のケガが判明した時もGPファイナルに出られると言い張っていたようです。それも母から受け継いだ哲学によるものなのでしょう」(前出・スポーツライター)
強豪ロシアの女子選手が参加しなければ、日本人選手たちが平昌の表彰台に上る可能性は高まることだろう。しかしフィギュアファンとしては、メドベージェワ選手の復活、またロシア選手たちの五輪出場を願いたい。そして日本の選手には、本来の競争を勝ち抜いてこその喜びを味わってもらいたいものだ。
(芝公子)