月9ドラマがまたもや爆死だ。ドラマ「海月姫」(フジテレビ系)の第3話が1月29日に放送され、視聴率5.9%に撃沈。月9史上で最大のコケ作とされる昨年1月期の「突然ですが、明日結婚します」(同)でさえ第3話では7.6%をマークしており、今回の低調ぶりが際立つ形となっている。
フジの月9ドラマでは昨年12月期の「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」が最終回で記録した4.6%がワースト記録。今回の「海月姫」はその数字を下回ってしまうのか、悪夢の3%台すらあり得るのかと、悪い意味で注目を集める始末だ。ここで気になるのがヒロインを務める芳根京子への評価である。
「これまでは『突然ですが』の西内まりやや『民衆の敵』の篠原涼子ら主役に対し、視聴率低迷の責任を問う声があがりました。それが今回の『海月姫』では芳根に対する批判は少なく、むしろ『彼女が可哀そう』との同情論まであがっています。その理由は、本作の内容では誰が主役でも視聴率を獲りようがないと言われているからです」(テレビ誌ライター)
本作は同名の人気マンガが原作。作者の東村アキコ氏は昨年1月期のドラマ「東京タラレバ娘」(日本テレビ系)の原作マンガも著しており、こちらは平均視聴率11.4%のヒットとなっている。そんな人気マンガ家の作品が原作なら、「海月姫」ももっと視聴率を稼げそうなものだが‥‥。
「本作のドラマ化が発表された時、原作ファンからは『なぜ月9なの!?』との悲鳴があがりました。鬼門の月9ということに加え、この原作がゴールデンタイム向けではないと思われていたからです。腐女子に焦点を当てた本作にはいわゆるマンガ的な描写も多く、映像化するならコアな視聴者層に向けてつくる深夜ドラマ向きとの評判。それをマス向けの月9に持ってきた時点で、フジテレビの判断ミスなのは明らかです。誰がヒロインを務めても視聴率が上向くとは考えづらく、芳根は貧乏くじを引かされたも同然でしょう」(マンガ誌編集者)
第3話ではイケメン俳優の瀬戸康史がクラゲのドレスを作ると言い出し、クラゲ好きのヒロイン芳根から図鑑を借りるなど、シュールな内容に終始。一応はラブストーリーも絡んでいるものの、現実と非現実を容易に同居させられるマンガという表現手法で描かれた作品を、そのままドラマに持ち込むのがいかに難しいかを浮き彫りにする結果となった。
ともあれ制作陣は「思っていたのと違う‥‥」と頭を抱えているのかもしれない。
(白根麻子)