近頃よく耳にする「涙活」。涙を思いきり流して、ストレス解消をしようという考え方です。そんな涙活は、ただ泣けばいいというわけではなく、正しく泣く必要があるようです。
涙活プロデューサー寺井広樹さんの著書「泣く技術:一瞬でストレスを消す「涙活(るいかつ)」入門」(PHP研究所刊)によると、泣き方にもいい泣き方と悪い泣き方があるそうです。いい泣き方とは、泣いた後にすっきりすることだそうです。一方、悪い泣き方とは、「ストレスを人に押し付ける涙」なのだそう。
例えば、会社で上司に怒られた部下が、オフィスの社員がたくさんいる前で声を上げて号泣したとします。でも、これでは子どもと同じ。人に「この怒っている上司が悪いんだ」とアピールしていることになり、人にストレスを押し付けているというのです。それが逆に自分に返ってきて、余計なストレスを抱えてしまうことにもなりかねませんよね。こんな泣き方はいい泣き方とはいえません。そんなときには、泣きたくなっても、その場では我慢。そうして一人になったときに泣くと、「感動を誘う」といいます。周囲からの評価も高くなるかもしれませんね。
また、アチーブメント江見塾塾長の江見明夫さんの著書「笑いがニッポンを救う:生涯現役でピンピンコロリ」(日本教文社刊)によると、怒りはためこむと最後に爆発してしまうため、小さなうちに発散させてしまうのがいいといいます。その方法の一つが「泣く」ということ。涙には、怒りという感情が暴走するのに歯止めをかける重要な役割があるのだそうですよ。
涙を活用したいい泣き方で、涙活をプラスに働かせたいですね。