体調が悪かったり、ちょっとでも気に入らないことがあると泣き叫んで止まらなくなったり……。外出中でもおかまいなしに「かんしゃく」を起こされると、我が子とはいえ、耐えきれなくなってしまいますよね。
実は、子どもにとっても、かんしゃくはどうしたらいいかわからない、耐えきれないものであるケースが多いのです。まだうまく言葉で気持ちを伝えることができなかったり、自分で行動や考え方を変えて折り合いをつけるすべを知らなかったりするからこそ、子どもはパニックになって泣き叫びます。筆者は教育者として4~6歳の子どもたちと接する機会が多いのですが、嫌な理由やどうしたいかを考えたり、伝えたりすることができる年齢になると、一度は泣き叫んでも話し合いで前向きに切り替えることができることが多く、大きく成長したなと実感させられます。
子どもにとってもどうしようもない、とはいえ我慢して黙ってやり過ごすのはつらいですよね。子どもはどうにかこの気持ちをわかってほしくて甘えていますから、そんなときは「悲しいね」「○○が嫌だったんだね」などと、気持ちを代弁してあげましょう。また、子どもの気分が変わるため、場所を変えることもオススメです。
逆に、「ここではおとなしくしてっていっているでしょう!」と叱って収めようとすると、子どものかんしゃくはさらにひどくなり、お母さんのイライラもヒートアップ!ということにもなりかねませんから、「伝えられない思いを何とかして表現しているのだ」ということを念頭において、落ち着いて対応してあげましょう。
また、子どもの行動をよく観察して、どんなときにかんしゃくを起こしやすいのか、どんなことをしたら収まったのかを書き留めておくと、表現しきれない子どもの気持ちを汲み取りやすくなりますよ。
(Nao Kiyota)