法医学の視点から、凶悪化・ハイテク化する犯罪に立ち向かう沢口靖子主演ドラマ「科捜研の女 season17」(テレビ朝日系)。1999年の放送開始からじわじわと視聴率を上げ、01年からは2ケタ台をキープする同局の看板ドラマの1つとなった。今期は、石原さとみ主演の「アンナチュラル」(TBS系)も主人公の法医解剖医が不自然死の解明によって事件の謎に迫る。こちらも2月16日に放送された第6話までの平均視聴率は11.2%と2ケタ台を保っている。
テレビ誌ライターによると「法医学モノは、安定した数字が取れる」そうだ。
「92年から始まった名取裕子主演の『法医学教室の事件ファイル』(テレ朝系)も最高視聴率20%超えの人気シリーズ。また、深津絵里主演『きらきらひかる』は16.5%、瑛太主演の『VOICE[ヴォイス]~命なき者の声~』(ともにフジテレビ系)も14.6%と高い平均視聴率でした」
「これらのドラマが当たるのには理由がある」とテレビ誌ライターは続ける。
「まず、現役の法医学者からの資料提供や監修などの協力が得やすい。医学を志す人は、患者の命を救う目的で目指す人が多い。法医学者のPRの一環になればと協力的なんです。ですからドラマに矛盾が少ないので、視聴者が納得できる内容になるんだと思います。また、警察からの協力もあります。それは、どんな小細工をしても法医学によって犯罪は暴かれると示せば、犯罪の抑止になるからです」
たとえドラマであっても、社会貢献につながっているということが人気の一因かもしれない。