4月25日に明るみに出た、TOKIOの山口達也による女子高生への強制わいせつ事件。翌26日には本人による記者会見が行われたが、その6時間ほど前に放送された「ビビット」(TBS系)では山口の盟友であるTOKIOの国分太一が「福島の野菜」について涙ながらに言及する場面があった。
番組の冒頭で国分は、被害女性に対して山口に代わって謝罪。事件について伝える場面では目を真っ赤にする様子も見られた。そのなかで国分はTOKIOが出演する番組「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系)についても触れ、「福島の野菜の味は変わらないので、これからも引き続き福島の野菜をみなさんに食べてもらいたいです」と語りつつ涙を流したのである。
「国分が“福島の野菜”の話をしたことに困惑する視聴者もいたようですが、この発言に至るまでの流れを聞いていれば、番組でお世話になっている福島に多大な迷惑を掛けたことに対する謝罪であることは理解できるはず。山口の無期限謹慎を受けて『ザ!鉄腕!DASH!!』の今後も不明瞭ですし、国分としても福島に対して感謝と謝罪が入り混じった複雑な思いから涙が出たのではないでしょうか」(テレビ誌のライター)
そんな国分による福島への謝罪を巡り、歴史好きの間からは「あの因縁がここまで飛び火するとは‥‥」と驚きの声が漏れ伝わってくるという。歴女を自認する女性誌ライターがささやく。
「福島を代表する藩と言えば、白虎隊で知られる会津藩。その会津藩は旧幕府軍側として戊辰戦争にて新政府軍(官軍)と戦火を交え、なかでも新政府軍の中枢であった長州藩とは会津戦争にて苛烈な戦いを行い、最後は会津若松城が攻め落とされて降伏しました。そのため福島には会津藩のころから続く長州藩への深い恨みがあり、その長州藩が現在の山口県であることから、今でも福島県と山口県には浅からぬ因縁が残っています。88年には山口県萩市から会津若松市に姉妹都市の提案が出されたものの、市民の反対で頓挫。21世紀になった今でもまだ、会津VS長州の因縁は県民の間に深く刻まれています」
それゆえ“山口”達也が福島の地で農業に打ち込む「ザ!鉄腕!DASH!!」には、不思議な因縁を感じる視聴者もいたという。「山口が福島に迷惑を掛けた」形となった今回の事件において、国分が涙ながらに福島県産野菜について触れたのも、歴史の必然だったのかもしれない。
(白根麻子)