平昌五輪では、フィギュアスケート男子シングルの表彰台で羽生結弦選手とハビエル・フェルナンデス選手の、2人のメダリストを育てたブライアン・オーサーコーチ。かつては浅田真央のライバルだったキム・ヨナも指導していた。
そんな名伯楽の門を、あの選手が叩いているという。
「平昌五輪でフェルナンデス選手に次ぐ4位となった中国のボーヤン・ジン(金博洋)選手です。4回転ジャンパーとして羽生選手のライバルと称され、16年の四大陸選手権ではISUの公式試合のフリーで、初めて4つの4回転ジャンプを成功させた記録を持ち、16年、17年には世界選手権で銅メダルを獲得しています。17年から18年のシーズンは四大陸選手権で優勝しましたが、五輪では飛躍が期待されながら4位と、伸び悩みが心配されていました」(スポーツライター)
そんなボーヤン・ジン選手には、オーサーの指導が必要だと中国の代表コーチが決心したのだという。
「オーサーコーチは、ある程度以上の成績を収めていた選手をさらに伸ばすことのできる指導力を持っています。そんなオーサーの指導を仰ぎたいと世界中からオファーが殺到しているのです。以前はそれなりにオファーに応えていましたが、最近は自分が無理なく指導できる人数に抑えているのだとか。ただ、平昌五輪後はフェルナンデス選手が欧州選手権以外の試合の出場を見合わせると表明していますし、オーサーコーチに少し余裕ができるということで働きかけたんでしょうね」(前出・スポーツライター)
正式な発表はされていないが、ジャンプは得意でも演技構成点で点が伸びないボーヤン・ジン選手がオーサーコーチの指導でスケーティング技術を磨けば、確かに大きな成長が見込めそうだ。
フェルナンデス選手に替わる、羽生選手の新たな兄弟弟子ライバルになる日も近いのかもしれない。
(芝公子)