フィギュアスケートの女王、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手が羽生結弦選手と同じくブライアン・オーサーコーチに師事することになった。
地元ロシアでは平昌五輪後、メドベージェワ選手とトゥトベリーゼコーチがうまくいっていないようだと報じられており、実際にトゥトベリーゼコーチは、メドベージェワ選手の正式な移籍を報道で知ったという。平昌五輪で同じロシアの新星、アリーナ・ザギトワ選手に敗れ、金メダルを逃したショックが大きいとはいえ、幼い頃から11年も師事してきたコーチのもとを離れるという決断には、驚きの声があがっている。
「メドベージェワ選手は五輪後、トゥトベリーゼコーチにザギトワ選手をジュニアにとどめておくことはできなかったのかと不満を漏らしたと言われています。トゥトベリーゼコーチは、どの選手にも平等にチャンスはあるべきだと諭したそうですが、トゥトベリーゼコーチのもとにはザギトワ選手以外にも4回転を飛ぶジュニア選手2人など、有能な選手が多数在籍しています。このままトゥトベリーゼコーチのもとにいても追われる立場になるばかりなので、新天地で新たにやり直したいと考えたようですね」(スポーツライター)
あれほどの完璧な試合で優勝を続けてきたメドベージェワ選手。名伯楽と言われるオーサーコーチといえど、さらに成長させることができるのだろうか。
「メドベージェワ選手の滑りは完璧なようでいくつか微妙なところがあるんです。ジュニア時代からルッツジャンプでエッジエラーを取られることがあったのですが矯正しきっておらず、試合でも微妙なエッジだと見られていたそうです。しかし、そこは策略に強いロシア陣営。3回転ルッツは審判から遠いコーナーで跳ぶように振り付けし、なるべく点数に響かないようにしていたといわれています。オーサーコーチはどんな選手でも基礎からしっかりと手直しさせることで有名ですから、メドベージェワ選手のそんなジャンプはもちろん、時にレベルが低く取られるステップなど、徹底的に指導していくでしょう」(前出・スポーツライター)
北京五輪では、羽生選手とメドベージェワ選手によるオーサーコーチ門下の男女W金メダルという偉業が達成されるかもしれない。
(芝公子)