同じようなツッコミどころ満載のモノマネなのに、その差はどこ?
TKOの木下隆行が、5月30日にインスタグラムを更新。宇多田ヒカルを真似した写真を投稿し、世間の注目を集めている。
写真の木下は赤いショートヘアのウィッグに、カラフルな衣装を着用。01年にリリースされた宇多田の人気楽曲「traveling」のミュージックビデオでの宇多田を再現している。ただ、表情は木下お得意のすまし顔、体形も含めて本物とは似ても似つかない。
このモノマネは先月27日に放送された「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」(日本テレビ系)の「夜の口ぱくヒットスタジオ」コーナーで披露されたもので、番組では完成度が低いダンスも披露していたが、そのクオリティにはダウンタウン・松本人志も「ひどいなあ」とツッコみを入れていた。
この明らかに笑いを取りに行った木下のモノマネだが、視聴者からは「どこのおばちゃんだよ」「全然宇多田ヒカルじゃないけど、面白かった」「めちゃめちゃ爆笑しました」と、好評だったようだ。
しかし、単に面白おかしくデフォルメすればウケるというわけではなさそうだ。先月11日に放送されたモノマネ特番「爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル」(フジテレビ系)では、お笑い芸人のキンタロー。が所属事務所のブサイク&おデブ女芸人を引き連れ、「松木坂46」と名乗り、欅坂46のモノマネを披露。ところがパフォーマンス中に変顔を入れたりする誇張表現が欅坂ファンの癇に障り、所属事務所に怒りの電話が殺到する騒ぎに発展している。
また、ゆりやんレトリィバァは先月22日に放送されたモノマネ特番「ものまねグランプリ」(日本テレビ系)で、浜崎あゆみがドキュメンタリー番組で見せた密着取材時のモノマネを披露したのだが、こちらも浜崎ファンの怒りを買ってしまった。
「一部ではありますが、キンタロー。やゆりやんのモノマネに本気でブチ切れているファンがいるのは事実。ただ、モノマネされたアーティストは、逆に話題にしてもらうことを喜ぶ方が多数派。そこで怒ってしまえば器の小ささを露呈することになりかねませんからね。
では木下がウケて、ゆりやんとキンタロー。が炎上したのはなぜか。恐らくそれは受け取り側の問題でしょう。欅坂ファンの場合はファン層が全体的に若いため、どうしても本家をディスっていると過剰に反応してしまう。浜崎ファンの場合は、彼女に対するネガティブな世論が多いため、ファンも神経質になっているところがある。今回のゆりやんのモノマネによって、アンチを勢いづかせるとの危惧から、ゆりやん批判が起こったとも考えられます」(エンタメ誌ライター)
ただ、モノマネ芸人が炎上することで、モノマネされたアーティスト自身のイメージも悪くなることがある。そのモノマネにリスペクトはあるのか、それとも単にバカにしているだけなのか、批判するにせよ、そのあたりをきちんと見極めることが大事ではないだろうか。
(権田力也)