5月25日から公開されている映画「友罪」で瑛太とW主演を務めている生田斗真。5月30日の「TOKIOカケル」(フジテレビ系)に1年半ぶりに出演し、恒例のジャニーズ年表に名前を入れた。生田が入所したのは、嵐の松本潤や関ジャニ∞の渋谷すばると同じ1996年で、第一次ジュニア戦国時代と言われたころだ。
当時、SMAPのファンだった母親が「息子をジャニーズに入れればSMAPに会えるんじゃないかというのがきっかけ」とされている。1週間後には電話がかかってきて、生田はすぐにKinKiKidsのコンサートに出演したという。そして2カ月後「天才てれびくん」(NHK)へのレギュラー出演が決まったり、NHK朝のテレビ小説「あぐり」にも出演したりと、エリート街道を駆け上った。
特に「あぐり」では泣きのシーンで涙をぽろぽろ流す熱演をし、「ジャニーズジュニアの12歳生田斗真・第二のキムタク」とマスコミに評価された。その後も松本潤の「M」、相葉雅紀の「A」、生田斗真の「I」、二宮和也の「N」の頭文字をとって「MAIN」というユニットを結成したこともあり順風満帆だった。
しかし嵐がデビューしたことで、それまで“部活感覚”だったジャニーズでの活動が“仕事”だったと気付かされ、鼻をへし折られたという。この“同期のデビュー”にあおられるというのは、関ジャニやKing & Princeなど、ジュニア時代が長かったメンバーからはよく聞く話だ。
生田は「CDデビューせずに昔の仲間たちと渡り合える人間になりたい」と一念発起し、役者の道一本に突き進むことを決めた。潜入捜査官、トランスジェンダー、教師、殺人者、など様々な役をこなしてきた。
今回の「友罪」では心に闇を抱えながら、淡々と日常生活を送っている感情表現が難しい役を演じているが、その演技力には高評価が集まっている。生田はどこのジャニーズのグループにも属さない俳優業一本という形を作ったパイオニア。ジュニアの中にはアイドルではなく、生田斗真のように俳優でやっていきたいという声も多いという。
生田は「代表作といえば?」と質問された際に、「10人が10人とも違う作品を挙げてくれるようになるのが目標」と語っている。その時が訪れるのも時間の問題と言っていいだろう。
(琴葉)