6月29日に最終回を迎えた深夜ドラマ「宮本から君へ」(テレビ東京系)。リアルな演技に定評のある池松壮亮を主演に据え、蒼井優、松山ケンイチなどゴールデンタイムの連ドラで主役を張れるクラスの俳優陣が集結していたにもかかわらず、大きな話題になることなく終わってしまったようだ。
「新井英樹氏による同名漫画が原作だったのですが、90年から94年にかけて『モーニング』に連載されていた作品で、当時から作者本人が『暑苦しい作品』と言っていました。その“暑苦しさ”をドラマはそのまま採用し、不器用だけれど仕事に恋愛に熱い男・宮本浩を池松は忠実に演じたといって過言ではないでしょう。しかし、それが深夜ドラマを観る視聴者にはあまり受け入れられなかったのかもしれません。池松演じる宮本が営業成績の悪いことを思い悩んだ末、松山演じる営業成績のいい先輩社員に食ってかかったり、仕事でトラブルを起こしたことの反省として頭を坊主刈りにしたりなど、のほほんとした気分で気軽に見るには少々ヘビーだったように思います。ただし、主人公の名前のモデルになったエレファントカシマシのボーカル・宮本浩次がこのドラマのために書き下ろした主題歌『Easy Go』と、アコースティック・ギターと語りのようなシャウトのような歌声が耳に残るMOROHAのエンディング曲『革命』には注目が集まっているのだとか」(テレビ誌ライター)
7月7日公開の映画「君が君で君だ」では、思いを寄せる女性が憧れている尾崎豊になりきり、歌も披露しているという池松。ドラマでは地毛を刈り上げるシーンもあっただけに、嘘や偽りのない熱唱を聞かせてくれることだろう。