7月15日にスタートする関ジャニ∞の5大ドームツアーを前にして、今年大みそかで脱退する渋谷すばるの“店じまい活動”が終了した。6月末にはひと足早く、唯一のソロだったラジオ「関ジャニ∞ 渋谷すばるのスバラジ」(NACK5)が最終回を迎え、グループのレギュラー番組である「ペコジャニ∞!」(TBS系)、「関ジャニ∞のジャニ勉」(関西テレビ)、「関ジャニ∞クロニクル」(フジテレビ系)、「関ジャム 完全燃SHOW」(テレビ朝日系)の渋谷出演回のオンエアも終わった。ジャニーズ事務所の退所までまだ5カ月ほど残っているが、タレント活動は幕を下ろしたことになる。
「渋谷といえば関ジャニのメインボーカリストだけあって、抜群の歌唱力で実績も残しています。14年には、ジャニーズグループのメンバーとしてはソロ初となる外部のライブイベント『テレビ朝日 ドリームフェスティバル2014』に参加。16年には、ソロコンサートツアーの最終公演をジャニーズタレント初となる両国国技館で開催しました。この模様を映像化したDVD、15年と16年にリリースしたソロアルバムはすべて、オリコン週間売り上げランキングで1位を獲得。ソロアーティストとして高い評価を受けています」(音楽誌ライター)
渋谷は歌うだけでなく、作詞・作曲も手掛けている。17年9月6日にリリースされた関ジャニ∞39枚目のシングル「奇跡の人」の通常盤に収録されているカップリング曲「コーヒーブレイク」は、遊び心とメンバー愛がたっぷり詰まった1曲。当然、歌唱に加わっているが、作詞・作曲・編曲も担当。この曲が脱退を前にした今、再びクローズアップされている。
「メンバー7人で楽屋でコーヒーを飲んでいたとき、1人だけ飲んでいない人がいた。それは錦戸亮でした。楽屋で見られる6対1の構図がおもしろいなぁと思って、ツアー初日、現地入りする日の朝ギリギリまで作っていたそうです」(前出・音楽誌ライター)
「奇跡の人」は、錦戸の主演ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」(日本テレビ系)の主題歌だった。錦戸演じる夫がリストラされるという重々しい物語の緊張感と、そんな主演俳優の素顔はコーヒーが飲めないというミスマッチに、渋谷は着目。その二面性を1枚のCDで表したかったというのが、制作の意図だという。
メンバーへの愛を、名曲ならぬ迷曲にしてみせた渋谷。関ジャニから去る今、最高の置き土産となりそうだ。
(北村ともこ)