お笑いタレントの明石家さんまが8月5日、俳優の木村拓哉がパーソナリティーを務める新番組「木村拓哉 FLOW」(TOKYO FM)にゲスト出演し、現在の自身の芸能活動を“死後硬直”にたとえて説明している。
さんまはかねてより“60歳の還暦で芸能界を引退する”との方針を明らかにしてきたが、今年7月1日で63歳を迎えた今もなお第一線を走り続け、その勢いは以前と変わらぬまま。一向に引退する気配のないさんまに対し、木村が「今63歳じゃないですか。そこの切り替えはどういう?」と尋ねると、さんまは芸能界から引退したいという気持ちは現在でもあると前置きし、「今は3年間、死後硬直が続いてる感じがしてる」と表現した。
「さんまから出た“死後硬直”とのワードに対し、木村は一瞬戸惑ったような間を置くと、『硬直しててこんなに喋るんですか? 硬直しててこんなに笑わせるんですか?』と返しました。ここで木村は即座に“死後硬直”から“死後”というワードを排除しましたが、これには木村特有の考えがあってのことでしょう」(芸能ライター)
木村はこれまで何度も災害のボランティア活動を行ってきた経験から、“死という言葉を軽々しく用いることはしない”と決心したとされており、その考え方が垣間見られたシーンが過去にもある。
「昨年、『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日系)に木村がゲストで出演し、マツコ・デラックスと夜の商店街を散歩していた際、偶然通りがかった一般人がキムタクを生で拝めた嬉しさから『もう車に轢かれて死んでも良いくらい!』などと喜びを表現したんです。これに対し木村がすかさず、『気軽に死ぬとか言っちゃダメだよ』と真顔で注意。横に居たマツコも『この人(木村)、そういう(真面目な)とこあるのよ』などと、一般人へ真剣に注意する木村に驚いていました」(前出・芸能ライター)
こうした強いこだわりを持つ木村だけに、明石家さんまの“死後硬直”とのたとえには驚かされただろうが、今回は注意することなく、“硬直”と言い換えることで上手く表現を柔らかくしてみせた。
木村拓哉の哲学が垣間見えた瞬間だった。
(木村慎吾)