嵐の二宮和也が8月24日放送の「ZIP!」(日本テレビ系)にVTR出演し、2006年公開の映画「硫黄島からの手紙」で大役を勝ち取った経緯を振り返っている。
ジャニーズ事務所所属タレントとしてアイドル業に努める一方、その高い演技力は周囲からの評価も高く、自然体な芝居で他のジャニーズタレントとは一線を画した存在感を放ってきた二宮だが、そのキャリアは決して順風満帆なものではなく、駆け出しだった14歳の頃にはオーディションで「落ちるのが当たり前過ぎちゃって」などと回想。ターニングポイントとなったのはジャニーズ所属タレントとして初のハリウッド進出を達成したクリント・イーストウッド監督作「硫黄島からの手紙」への出演だ。
オーディションに落ち続けていた二宮は当初、名優でもあるクリント・イーストウッドに会うことを目的に現地での同作キャスティングのオーディションに参戦したものの、「行ったら(監督は)居なくて。置いてあるカメラに向かって演技してくれと言われた。(監督が)居ないならいいやと思って短いシーンを披露した」と振り返り、もっと長いシーンを見せてくれと要求されるも「僕はこれで大丈夫です」と拒否。どうやらその一連の押し問答もカメラに録画されていたようで、イーストウッド監督が「こんなやる気のない子も珍しい。ぴったりだよこの役に」と乗り気になり、オーディションの役柄とは異なる“戦争に消極的な日本兵”の役を与えられたという。
劇中では終始頼りのなさそうな弱気の日本兵を等身大に演じ、血気にかられた中村獅童や伊原剛志などの共演者とは対照的な空気感で印象を残した。
ハリウッド映画デビューまでの意外な舞台裏と顛末が明かされると、ネット上では「元々の演技力があったから選ばれたんだと思う」「ジャニーズの中では演技は上手いと思う」との評価から、「嫌々ながら何十本も受けて落ちたりとかそんな経験があったなんて」「色々なオーディション受けてたの知らなかった。そういうところから今のニノがあるんだろうね」という下積み時代に驚く声まで、様々な反応が並んでいる。
人生どんなことが転機となるか分からない。そう思わせる二宮の体験談だった。
(木村慎吾)