羽生結弦選手が8月末にフィギュアスケート2018‐2019シーズンの開幕を前に記者発表を行い、新しい演目を紹介。さらに練習風景を公開した。新プログラムはエフゲニー・プルシェンコやジョニー・ウィアーといった敬愛するスケーターたちへのリスペクトが込められたものであることが大きな話題となった。
新プログラムの公開は毎年の恒例行事だが、そんな記者発表会の裏側では激しいバトルが繰り広げられていたという。
「平昌五輪で2連覇を果たした羽生選手のプレス公開とあって、日本から例年以上に多い、70人余りの記者が駆けつけたそうです。SP、FSのプログラムを滑って見せてくれるのですが、スポーツカメラマンにとってはシーズンの始まりに欠かせない特に重要な場なんです」(スポーツライター)
記者発表の様子だけを撮影すればいいカメラマンもいたかもしれないが、これからのシーズン、試合のたびに撮影をするスポーツカメラマンにとっては、ここは正念場なのだ。
「カメラマンは、どこでどんな演技が入り、見せ場はどのタイミングで、どの位置からがいちばんいいショットが撮れそうかをこの発表で研究するわけです。試合の時に数少ないベストポジションをどう押さえるか、そしてその位置でどう撮るか。静かな戦いが、すでに始まっているのです」(前出・スポーツライター)
羽生選手の注目度がますます高まっている中、ほかのカメラマンより少しでもいい絵を撮ろうとするカメラマンたち。羽生選手の素晴らしい演技も楽しみだが、その美しい姿がどんな1枚に切り取られるのかにも注目したい。
(芝公子)