新垣結衣の主演ドラマが失速だ。10月31日放送の「獣になれない私たち」(TBS系)第4話が、前週から1.4ポイントダウンの視聴率6.7%に沈没。渾身のベッドシーン公開も数字には結びつかない結果となった。
本作での新垣は仕事や恋愛に悩む女性社員を演じており、女性視聴者からの共感を得られそうなものだが、実は真逆の結果になっているという。女性誌のライターが指摘する。
「このドラマ、やたらとバーで飲んでいるシーンが多いんです。そのバーでガッキーはしょっちゅうビールをあおっているし、ガッキーに不貞を打ち明けた彼氏役の田中圭はなぜかバーに戻って飲んでいるし、松田龍平とガッキーとの出会いもそのバー。もはや『お前らにはバーしか行くところがないのか!?』と問い詰めたい気分ですね。というか、バーなどの飲み屋で男女がくっつき別れるのはリアルな世界ではよくあること。だからといって他人の飲みシーンを延々と見せられても、共感できるわけではありません」
それと同様の状況が、新垣がパワハラ同然の叱責を受ける職場でのシーンにも表れているという。
「ガッキーを怒鳴りつける社長(九十九剣児)はいい演技をしていると思いますが、問題はそのキレっぷりがリアルすぎること。視聴者はドラマにファンタジーを求めているのに、現実さながらのパワハラシーンを見せつけられたら、こちらの方も自分の仕事を思い出して拒絶してしまいます。本作は《仕事と恋に苦しむ女性》のドキュメンタリーも同然で、出来の悪い『情熱大陸』(TBS系)を見せられているかのよう。常にツラそうなガッキーを見ているとこっちの胸までキューッとなり、苦しくなってしまうのです」(前出・女性誌ライター)
ガッキーの演技に共感してもらうはずが、共感できないほどのリアルさがアダになっている「けもなれ」。視聴者はドラマならではの非現実感を求めているのではないだろうか。
(白根麻子)