元フィギュアスケート選手で、現在は若手の育成にも尽力している安藤美姫が10月31日放送の「戦え!スポーツ内閣」(MBSテレビ)にゲスト出演し、2006年のトリノ五輪における成績が原因で多くの誹謗中傷を浴びたと明かしている。
“ヒロインたちにひとこと言わせて!”と銘打たれたテーマにて、安藤は自身の体型が典型的な日本人の「ペランペランで凹凸のない」体格とは異なり、「結構ガッチリと凹凸がある方だった」と説明すると、18歳だった2006年前後には脂質や糖質を極力摂取しない本格的な食事制限に挑むも、あまり体型の改善は見られなかったと回想。続けて、「大阪の番組だからぶっちゃけますけど、あの時はまだ携帯電話とかSNSとかあんまりなかったでしょ。手紙で五輪の後とかには『メスブタ』とか『デブ』『日本の恥』とかめっちゃ送られてきたんです」「なんで知らない人からこんなこと言われて、こんなにストレスためて食事制限までしたのにって思って日本に居たくなくて海外に行ったんです」などと打ち明け、国内での心無いバッシングが海外への転居に繋がったことを告白した。
「今ではアスリートもツイッターやインスタグラムを当たり前のように運営し、一昔前に比べると、中傷コメントを浴びやすい環境下にあるとも考えられますが、どうやら安藤の現役時にはわざわざ手紙に罵詈雑言をしたためて送りつけてくる者が大量にいたようです。たしかにトリノ五輪での15位という安藤の成績は驚きとともに国内で報じられましたが、18歳という思春期のさなかに、一国を代表して精一杯のパフォーマンスを披露した十代の女性にそのような暴言を送るのは酷な話でしょう」(テレビ誌ライター)
普段は私生活をめぐる赤裸々な発言などで何かとネット上を騒がせる炎上アスリートとしても知られてきた安藤だが、さすがに今回の告白には同情の声が飛び交った。
「陰での努力や葛藤などが安藤の口から語られると、『批判されやすい方ではあると思うけど、酷すぎるわな』『トリノの時は可哀相で見ていられなかった。よく復活してくれたと思います』『体型を批判するのはダメ。あと、うまくいかない選手を批判するのも絶対よくない』『プライベートも含め、批判されやすいこともあったが、こればかりはやりすぎもいいとこ』『そんな辛い体験を乗り越えて、その後に2度も世界女王になった安藤さんは立派』との擁護コメントがズラリと並んでいます」(前出・テレビ誌ライター)
全盛期には女子選手として初めて4回転を舞う芸当をやってのけ、多くの日本人を熱狂させた安藤。今後は自らに続く“第2の安藤美姫”を育て上げてくれることに期待したい。
(木村慎吾)