今シーズンから練習拠点をアメリカに移している女子フィギュアスケートの本田真凜選手。今シーズンのGPシリーズアメリカ大会では8位、フランス大会では6位と成績が振るわず、さらにジュニア時代のライバル、紀平梨花選手がGPシリーズ2連勝でGPファイナル出場と、大きく水をあけられている。また昨年、濱田美栄コーチによる「練習嫌い」発言以来、ネット上では「もはや紀平のライバルではない」「勘違いしている」など、手厳しい声も少なくなかった。
だが、そんな本田選手に復活の兆しがあるという。
「今季のGPシリーズでは思うように点数が伸びませんでしたし、ジャンプも精彩を欠きましたが、ステップやコレオなどでレベル4をしっかり取っています。ラファエル・アルトゥニアンコーチによると、ジャンプにはあまり手を加えていないようですから、新天地で練習を重ねた結果がしっかりと出ているということでしょう。来季はさらによくなるのではないでしょうか」(スポーツライター)
アルトゥニアンコーチは当初から、指導の効果は2年の単位で見てほしいと言っていたことを思えば、来季のさらなる成長に期待したいところ。先のスポーツライターはさらに、本田選手が来季“化ける”かもしれない要素を秘めているという。
「フランス大会後のインタビューで、自身の練習の成果について語った後で“ほかのトップ選手のように”しっかりできるように練習を積みたいとコメントをしたんです。自分はトップ選手ではないと自覚しているのです。昨シーズンの本田選手は、成績が振るわなくても、全日本選手権で優勝して平昌五輪に行って優勝したいと、半ば本気で言っていました。成績はいまひとつでもマスコミから騒がれますし、ジュニアの頃の栄光を引きずって、自分もトップ選手の1人だと思い込んでいました。自分はトップ選手ではないという謙虚さは、練習に向かわせる原動力になるでしょうし、トップ選手の練習を見習い、自分のやり方を改めるいい機会になると思います」(前出・スポーツライター)
2019年は、ひと足早く開花した紀平選手のライバルとして、存在感を示すことができるか。
(芝公子)